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自身が転勤したり、パートナーの転勤に同行したりした経験はありますか? 最近は、転勤辞令を拒否して転職する若い世代もいるといいます。夫の転勤で、一度は主婦になった社会学者は、「夫が転勤を重ねながら第一線で働く陰で、妻や子どもの負担が見過ごされているのではないか」と指摘します。同行の体験「キャリア格差を考えるきっかけに」「転勤の社会学」の著者で、社会学者で京都産業大教授の藤野敦子さんは、夫の転勤に同行するため、大学院を辞めて主婦の道を選んだ時期がありました。「当時は夫の転勤が決まると1週間ほどで引っ越す必要があり、自分のキャリアやその土地ではぐくんだ人間関係などをあきらめ、新しい土地でゼロからやり直すことの繰り返しでした」と振り返ります。「こうした体験は、夫が転勤を重ねながら第一線で働く陰で、妻や子どもの負担が見過ごされているのではないか、夫と妻のキャリア形成に大きな格差が生じているのではないか、と考えるきっかけになりました」次世代型システム模索の中、転勤が問題に転勤は高度経済成長期に広がった、日本的な雇用システムの中で持続してきた仕組みです。藤野さんは「ただ、近年は転勤の辞令を拒否して退職に踏み切る若い世代も目立ち始めています」と指摘します。その大きな転機となったのがコロナ禍だといいます。「仕事だけでなく、自分の人生設計や家族生活を重視する価値観も浸透しました。企業側の意識もリモートワークの普及や人手不足により変わり、勤務地を限定する採用など、柔軟な働き方の選択肢も増えています」さらに、2010年代に安倍晋三政権下で「女性活躍」が推進されて以来、共働きへの流れが生じたのも一因だとします。藤野さんは、転勤を命じる企業側に「人権重視」を求めます。「経済活動の自由だけでなく、労働者や女性、子どもの権利も尊重し、公平で平等な社会を目指す。そうした持続可能な次世代型の雇用システムの模索が始まっているからこそ、転勤が問題として捉えられるようになっているのでしょう」と話します。読者「海外の日本人女性に課題や可能性」このインタビューには、夫の転勤に同行した経験のある女性からの感想も寄せられました。自身にも転勤の経験があり、配偶者の転勤に同行した経験もあるという60代の女性は、藤野さんが企業側に「労働者や女性、子どもの権利も尊重」することを求めている点が印象深いとつづります。「私自身も夫の海外駐在に帯同した妻でもあるから、仕事を辞める無念さや不慣れな海外で暮らす不便さに非常に共感できた。夫も見知らぬ場所での仕事は大変だと思うが、それよりも奥さんの人権に関しては大問題だと思う」海外で仕事をする配偶者に10年以上同行した経験があるという40代の女性は「海外駐在の家族についても意見を聞いてみたいと思いました」と意見を寄せてくれました。海外駐在の家族は、就労ビザで同行するのか、それとも家族帯同のビザで同行するのかなど、ケースも様々です。女性は「国内転勤に比べて判断がより複雑になります」とします。「なおのこと母親たちは孤立しやすく、自分のキャリアを諦めやすくなりがちで、そのジレンマに葛藤することになります」一方で、「貴重な異文化経験ができるなど必ずしもマイナスな面ばかりではない。海外で生きる日本人女性、その家族の在り方について、様々な課題や可能性を感じています」といいます。専業主婦になったきっかけにあがる「転勤」withnewsでは、専業主婦・主夫を経験した人たちに、継続的に取材をしています。専業主婦になった理由に「家族の転勤」を挙げる人は一定数います。数年おきに引っ越しが続くことでキャリアを築きにくい、そのたびに人間関係を一から作り直すのがつらい――。また、転勤と育児の時期が重なった場合は、引っ越しのたびに子どもの預け先探しから始まるため、就労がより難しくなります。困難が続くことで「就労する気力がわきにくくなる」といった訴えも聞いてきました。藤野さんはインタビューで「いま求められているのは、共働き社会にふさわしい働き方や転勤のあり方を整えることです」と語っています。国も働き手不足を解消するために動く中で、転勤問題も例外ではありません。転勤を発令する企業側には、従業員の家族の存在を念頭に置いた取り組みが求められるのではないでしょうか。一緒に考え続けたいと思います。 ◇【#令和の専業主婦】専業主婦として家庭内のケア労働を精いっぱいしているのに劣等感があったり、「諦めた」なんていう気持ちにさせたりするのは誰なのか? そんな社会を変えていくためのヒントを探したい。どうすればいいか、一緒に考えてみませんか?みなさんの体験談、声を募集しています。公式LINE登録後、アンケートフォームに声をお寄せください。専業主婦と離婚についてのテーマでもご意見募集中です。【LINE登録はこちら】https://lin.ee/OjQIpQMsニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel






