カンヌ受賞スピーチでプーチン氏へ訴え ロシアの監督が直視する現実駒木明義印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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みなさん、こんにちは。5月に第79回カンヌ国際映画祭が開かれました。ベルリン、ベネチアと並ぶ世界3大映画祭の一つで、その中でも最高峰と位置づけられています。 今回は、長編コンペティション部門に参加していた、濱口竜介監督の「急に具合が悪くなる」で主演を務めた岡本多緒さんが、日本人として初めての女優賞に選ばれたことが、大きな話題になりました。【詳報】カンヌで岡本多緒さん日本人初の女優賞 濱口監督作品で主演 私にとって大きな喜びだったのは、最高賞のパルムドールに次ぐグランプリに、ロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ氏が監督した「ミノタウロス(原題)」が選ばれたことでした。 私にとってこの受賞が特別に感じられる理由が、二つあります。一つはモスクワ支局長だった2015年に、ズビャギンツェフ氏にインタビューをした思い出があること。もう一つは、ズビャギンツェフ氏が21年に新型コロナウイルスに感染し、重体に陥っていたことを報道で知っていたことです。 ズビャギンツェフ氏の容体は極めて深刻でした。肺の9割以上が機能しなくなり、エクモ(体外式膜型人工肺)を装着したとか、肺移植が検討されているといったニュースを読んだときは、もう助からないのではないかと思いました。生き延びたとしても再起不能なのではないか、とも。 それだけに今回、再びズビャギンツェフ氏の元気な映像を見ることができたこと、そして映画監督として完全復活を遂げたことを知り、信じられないような思いでいっぱいです。 受賞作「ミノタウロス」は、残念ながら私は未見です。映画祭の報道によると、ロシアがウクライナで続ける戦争を正面から取り上げた作品ということです。舞台となったロシアの地方都市で、政府からの圧力を受けた市長が、地元の経営者らに、兵士として差し出せるような男性従業員のリストを提出するよう迫る場面も描かれているといいます。「側近がこの言葉を伝えてくれることを…」 今回のカンヌで、世界的な注目を集めたのは、ズビャギンツェフ氏の受賞スピーチでした。 この中で、プーチン氏に戦争をやめるよう正面から訴えたのです。監督は関係者への謝意を述べた後、こう続けました。 「私が個人的に呼びかけたい…この記事は有料記事です。残り2203文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人駒木明義国際報道部編集委員|ロシア担当専門・関心分野ロシア、国際関係、外交関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






