「有事の金買い」どうなった? 銀座の貴金属店、見えなくなった行列2026年6月4日 20時24分伊沢健司印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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イラン情勢の混迷が2月末から続いているにもかかわらず、「有事の金」とも呼ばれる金(ゴールド)の価格は、なぜか落ち着いている。理由を探ると、複雑に絡み合う世界情勢や、底堅い金の需要がみえてきた。「有事の金買い」なぜ起きない? せめぎ合う3要因と「おかしな構図」 「ここ数年の上昇は、反り立つ壁のようだ」 田中貴金属グループの金子智秋・常務執行役員は4日、報道向けの事業説明会でそう語った。手元の資料には、半世紀の金価格の推移を示す折れ線グラフが記されていた。 田中貴金属工業の金1グラムの店頭小売価格(税込み)は、2023年8月に1万円、25年9月に2万円、26年1月に3万円を突破した。米国とイスラエルによるイラン攻撃の直後の3月2日には史上最高値の3万0305円を記録。田中貴金属の銀座本店には連日のように金を求める客の行列ができた。増えるネット取引 ただ、現在は2万5000円台で推移する。楽天証券の吉田哲氏は、金価格を押し下げる「ドル高」が下落圧力になっているとみる。原油高に伴う米国のインフレ(物価上昇)懸念の高まりから、利下げ観測が後退したこともドル高を招いている。 ただ、吉田氏は、戦争や経済危機のときに安全資産の金が買われる「有事の金買い」自体は「今も生きている」と分析する。 田中貴金属では、行列はほとんどなくなった一方、インターネット取引の新規入会者が今年は前年の2倍近いペースで増えている。金子氏も「金を取り巻く環境はそれほど変わっていない。まだ高値圏だ」との見方を示す。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人伊沢健司経済部|金融担当専門・関心分野金融、原発・エネルギー政策、半導体関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする