深掘り働く高齢者、全国トップは福井 健康?所得?起業?…地域差どこから江崎憲一印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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65歳以上の4人に1人が働く時代に 働くシニアが増えている。いまや65歳以上の4人に1人が働いており、その割合は全都道府県で10年前より高くなった。それでも地域別でみてみると、差があるのはなぜなのか。 国の「就業構造基本調査」(2022年)の公表データをもとに、65歳以上が働く割合を都道府県別に独自に算出した。トップは福井県の30.9%で、山梨県(30.6%)、長野県(30.1%)、佐賀県(28.5%)、鹿児島県(28.3%)と続いた。47番目は奈良県(21.9%)で、全国でみると25.3%だった。 働き先では「卸売業、小売業」がトップ。「医療、福祉」、「サービス業(他に分類されないもの)」が続いた。トップ県が考える要因は 医療費との関係は 全国トップの要因について、福井県の担当者は明確な理由は定かではないとしつつ、「ものづくり産業が盛んで高齢者の雇用環境が整備されている、要介護認定率が低い、ボランティア活動に参加する割合が高く社会参加意欲が旺盛などの要素が互いに作用した結果ではないか」と分析する。3位の長野県は、定年のない農業が盛んで、平均寿命や要介護度から算出した健康寿命が全国トップクラスであることのほか、高齢者の生きがいづくりのために設置した「シニア大学」での活動の浸透を挙げた。 働く高齢者の割合が高い県は、医療費が低いという特徴も浮かぶ。国の「医療費の地域差分析」(23年度)でみると、後期高齢者1人あたりの医療費は福井(90万5289円)、山梨(86万6730円)、長野(85万2189円)いずれも全国平均の94万6520円を下回った。ただし、この傾向があてはまらない県もあった。働く理由 「収入のため」が4割超 独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の藤本真さんは、働く高齢者に地域差が生まれる要因の一つとして、地域の産業構造を挙げる。農業や漁業の盛んなところでは、年齢を重ねても働き続ける人が一定数いる、といった具合だ。「健康面だけでなく、その地域の産業や人口規模、さらには個人の経済的な理由など、要因はさまざま考えられる」と話す。 仕事をする理由はなんだろう。国の「高齢社会白書」(25年)によると、65歳以上の男性の49.6%、女性の42.8%が「収入のため」と答えていた。シニアの起業、過去最高を記録 シニアの起業も増えている。帝国データバンクによると、25年に新たに法人を立ち上げた代表者のうち、60歳以上の割合は20.5%となり、過去最高を記録した。 国も働くシニアを後押しする。今年4月、年金の「壁」を気にせずに働けるよう、在職老齢年金制度を大幅に見直した。もっと働きたいという高齢者の声や、働き手不足に悩む会社側のニーズに応えるものだ。 全国で働く65歳以上は930万人(24年)と過去最多で、21年連続で増えている。多くの現場で高齢者が欠かせない戦力であるとともに、依存の度合いが高まっている。年齢を重ねても働き続ける理由とは記事の後半では、65歳以上が働く割合を47都道府県でランキングにしたほか、10年前と比べて各地でどれくらい変化があったかを可視化しています。さらに、高齢者が働く理由や雇用する側の思いを現場から探ります。■80代社員がつくる長野のお…この記事は有料記事です。残り1910文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする