逮捕時の映像の報道「違法ではない」 静岡放送の賠償責任を認めず2026年5月28日 18時33分根岸拓朗印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

[PR]

詐欺事件で静岡県警に逮捕され、その後に不起訴となった県内の男性が、事件に関する報道で名誉を傷つけられたとして静岡放送(SBS)などに損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が28日、東京高裁(門田友昌裁判長)であった。高裁は、SBSに55万円の支払いを命じた一審・静岡地裁判決を取り消し、男性側の請求を棄却した。 原告の男性は2021年11月に逮捕された。県警から事前に情報を入手していたSBSは、男性が逮捕直後に自宅玄関から警察車両に乗り込む様子を撮影し、後日に放送した。その2日後の特集番組でもこの映像を使った。男性はその後、不起訴処分となった。 一審は、当初のニュースでの報道は違法ではないとしたが、特集番組の段階では男性の嫌疑が揺らぐ情報を把握できていたとして、SBSに賠償を命じていた。 しかし、高裁は「捜査機関ではないSBSに嫌疑の有無や程度を取材活動で判断させるのは、不可能を強いることになる」と指摘。有罪を確実視するような報道内容とも言えないとして、当初のニュースに加えて特集番組についても、違法な名誉毀損(きそん)だとはいえないと結論づけた。 男性は静岡新聞社や県警にも賠償を求めたが、高裁は一審と同様に、2者に対する請求を退けた。 判決に対し、SBSはサイトで「主張が認められた判決で、当社の報道姿勢の正当性を示す判断だと受け止めている」とする見解を公表した。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人根岸拓朗東京社会部専門・関心分野司法、人権、ジェンダー印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする