現場からコアラにとって最大の天敵は人間 開発で生息地が分断 温暖化も影響シドニー=河野光汰印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする【動画】オーストラリアではコアラの個体数の減少を食い止めようと研究や保護活動が続けられている=河野光汰撮影

[PR]

愛くるしいルックスで人気を集めるコアラ。生息地のオーストラリアでは数の減少が深刻な問題になっている。最大の天敵は、ユーカリの生い茂る森林を破壊し、すみかを奪う人間。一部の州では絶滅も危惧されており、減少を食い止めるための研究や保護活動が続いている。 最大都市シドニー郊外にあるコアラパーク・サンクチュアリ。5月初旬にたずねると、木々の上で眠ったり、ユーカリの葉を食べたりしている。ここにいるのは保護されたコアラや、パークで生まれ育ったコアラだ。来場者は手が届きそうな距離でコアラをみることができる。 「野生のコアラ1匹に必要な木は1千本。コアラが減っている大きな原因は、開発による生息地の破壊です。つまり、最大の脅威は人間なのです」 コアラの世話を担当する職員のカトリーナ・キャンベルさんは危機感を募らせる。 コアラは豪州東部の広範囲の森林に生息する。数の特定は簡単ではなく、政府の2025年の推計によると、約39万8千~60万匹。約90万匹との統計もあるが、保護団体によると、過去20年間で3割近く減ったとの推計もある。 減少の大きな原因は、生息地の破壊だ。ユーカリの森に道路が通ったり、開発されて街ができたりした結果、人の生活圏と生息地が重なってしまった。車にひかれたり、イヌやネコに襲われたりすることも、減少の一因になっている。 森林破壊で生息地が分断されたことが、思わぬ副作用も生んでいる。コアラの移動が制限された結果、近親個体同士の繁殖が進み、感染症にかかりやすくなったり、不妊の症状が表れたりしているという。■「コアラは水を飲む」定説覆…この記事は有料記事です。残り825文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人河野光汰ジャカルタ支局長専門・関心分野どんな分野でも取材させて頂きます関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする