甲山事件、令和に問う意義 関西テレビが冤罪被害者に密着し番組制作2026年5月23日 10時00分岩本修弥印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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弁護士資格を持つ関西テレビの上田大輔ディレクター(47)の最新ドキュメンタリー番組「冤罪(えんざい)・甲山事件 山田悦子半世紀の闘い」(関西テレビ制作)が5月29日深夜、関西ローカルで放送される。マスコミ不信からこれまで取材を拒否し続けてきた冤罪被害者の山田悦子さん(74)に、上田さんが2年近く密着。50年以上前に発生した事件をいま、改めて報じる意義とは――。 甲山事件は1974年におきた。兵庫県西宮市にある知的障害児の入所施設・甲山学園の浄化槽で、園児2人の遺体が発見される。殺人の罪に問われたのは、職員の山田さん。当時22歳だった。 裁判は一度も有罪判決が出ることなく、三度の無罪判決を経て終結。発生から25年後のことだ。冤罪を生む構造、52年経っても変わらず 上田さんはこれまで、司法試験に合格した知識を生かして「揺さぶられっ子症候群」(SBS)の事件など刑事司法の問題を中心に取材してきた。2年前に知人を介して山田さんと甲山事件のことを知り、関心を持ったという。 「刑事司法の問題の、縮図のような事件。52年経っても冤罪を生む構造は変わっていない」 山田さんに話を聞かせてもらおうと、手紙やこれまで作った番組のDVDを送った。やりとりが始まると、本来は疑わしきは罰せずの「推定無罪」が刑事裁判の原則であるはずなのに、自白の強要など「有罪推定」の考えが広まっているという意見で一致。密着取材などを通じて、日本社会のあり方や刑事司法の現在地を見つめることになった。再現VTRも制作 番組では、これまで関西テレビが保管してきたアーカイブ映像を中心に構成。ドキュメンタリーでは珍しく、再現VTRも作り、52年前の事件をより分かりやすく伝えられるよう工夫した。 「冤罪者は、死ぬまで冤罪者です」。山田さんがつぶやいた一言が重くのしかかる。上田さんは「風化してはならない事件。番組を通じて、次世代に分かりやすくつないでいきたい」と言った。 放送は29日深夜1時15分(30日午前1時15分)から。見逃し配信はTVerで。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人岩本修弥文化部|大阪駐在、放送・芸能担当専門・関心分野防災・減災、コミュニティー、放送・芸能(お笑い)関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする