大阪松竹座とともに歩んだ道頓堀ビール 今後の継続に向けて道探る2026年5月21日 17時30分(2026年5月22日 19時19分更新)坂上武司印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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5月末で閉館となる大阪松竹座(大阪市中央区道頓堀1丁目)。この建物の地下2階にあるクラフトビール工場に併設される和食店が、5月30日で閉鎖される。地元を中心に愛されてきた「道頓堀ビール」。工場については、まだ詳しいことは決まっていないという。 ビールを造る会社「道頓堀麦酒醸造」は松竹座が改装オープンする前年の1996年に設立。30年にわたり、この地でクラフトビールを造ってきた。 「やっぱり寂しいですよね」と話すのは、ブルワー(ビール醸造者)の忽那智世(くつなともよ)さん(49)。99年に入社して以来、ずっと工場で働いてきた。 忽那さんは愛媛県出身。地元の農業高校を卒業し、東京農大に進学。みそやしょうゆの醸造を学んだが、就職活動でビールの製造に興味をもってこの会社に入った。 「大学で醸造学を学んだからと言って、ビール工場で生きた知識は5%ぐらいです。あとは教えてもらって学びました」 入社する前は2人のブルワーがいたが、約1年で2人は退職した。忽那さんは「最初の頃は、宮城にいたドイツ人のブルワーに教えてもらうこともありました。年々、知り合いも増えていって、今は全国に教えてくれる仲間がいます」。試行錯誤を続けながら、今に至る。 忽那さんは「ビール造りには『これ』という正解がない。状況に応じて作り方を変えられるのが魅力」だといい、奥深いクラフトビールが大好きだ。 道頓堀ビールはビール工場に併設する和食店などで提供していて、主な銘柄は三つある。「和食と相性の良い生ビール」がコンセプトで、副原料をいっさい使用しない。麦芽100%で製造することで、香り高く味わい深いビールに仕上がっているという。億円単位のドイツ製タンクなどは… 忽那さんによると、工場で使用するタンクなどはドイツ製で、「億単位のお金がかかっています」と言う。ただ、これらの機材を新たな場所で再利用するにしても、建物内から運び出すのが難しいという現実もある。 忽那さんは「道頓堀ビールを今後、どこでどう造っていくか、詳しいことはまだ決まっていないです。工場が閉鎖されるまで一生懸命ビールを造ります」と話す。 この場所での締めくくりとして、メインの3銘柄に加えて、もう1銘柄のビールを造っている。 それは「いよかんエール」(税込み715円)。「私が愛媛出身ということで、愛媛の名産品のイヨカンの皮を使っています。とても香りが良いです」と忽那さん。これまでの思いを詰め込んだ。 いま忽那さんは、5月23、24日に大阪・南港のピロティ広場(大阪市住之江区南港北2丁目)で開催される「クラフトビアライブ2026」に向けて、最後の追い込み中だ。 クラフトビアライブでは関西2府4県、55社のクラフトビールが楽しめる。現在の道頓堀ビールの工場から出す「最後の一杯」もここで味わえる。 ビアライブの詳細は公式サイト(http://craftbeerlive.com/)へ。 ◇<おことわり>当初配信した記事で、「クラフトビール工場も、5月30日で閉鎖される」とあるのは「クラフトビール工場に併設する和食店も、5月30日で閉鎖される」の誤りでした。ビール工場の閉鎖時期は決まっていません。記事と見出しを修正しました。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人坂上武司ネットワーク報道本部|大阪駐在・関西担当専門・関心分野フィギュアスケートやアイスホッケーなどの氷上競技。音楽や映画印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする









