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大阪都構想の3回目の議論が始まる。大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)と維新大阪市議団の間で確執があったが、「タイムリミット」目前に歩み寄った形だ。ただ、都構想の具体案も見えない中、日程ありきの進め方に他党などは反発を強めている。【解説】大阪都構想とは 住民投票や区割りは? まとめてわかる要点解説 市議団は20日、来春の統一地方選の投開票日と同日の住民投票実施をめざすことを決めた。これを受け、吉村氏は記者団に「都構想の実現、そして大阪の成長に向けて大きな一歩が踏み出された」と歓迎した。 住民投票に向けて早期に議論を進めたい吉村氏はこれまで、慎重姿勢をみせる市議団の説得に苦心してきた。都構想の具体案をつくる府市の「法定協議会」の設置や住民投票の時期をめぐる調整は膠着(こうちゃく)状態に。さらに市議団から「知事続投」を求める声が公然とあがる中、吉村氏は動きを加速した。市議団との確執 私服・キャップ姿の水面下交渉 15日、吉村氏は市内で維新の創設者で元代表の松井一郎氏と面会。関係者によると、吉村氏はこの場で次期知事選に出馬する意向を伝えたという。 大阪市議補選(西区選挙区、被選挙数1)の投開票日だった17日夕には、市内のホテルの一室で横山英幸市長(同副代表)とともに市議団の東貴之代表と竹下隆幹事長と約1時間半にわたって会談。吉村、横山両氏は知事・市長選へのそれぞれの出馬と引き換えに、法定協の設置への賛成と、知事・市長選がある来春の統一地方選の投開票日と同日に住民投票を実施することへの理解を求めた。 会談後、吉村氏は私服姿でキャップを目深にかぶり、会場を後にした。記者の問いかけに目を合わせることなく厳しい表情で車に乗り込んだ。 関係者によると、市議団幹部はこの時、提案を持ち帰り、意見はまとまっていなかったという。 吉村氏はこれまで再出馬に後ろ向きな姿勢を示してきた。なぜ突然、再出馬の意向を固めたのか。ある関係者はこう解説する。「(吉村氏は)都構想を進めるためにそうするしかなかったということだ」 都構想をめぐっては、吉村氏と横山氏は1月、都構想の再挑戦を掲げて出直しダブル選を表明。一方、都構想の推進で中核となるはずの市議団は、出直し選への「反対」を全会一致で決議。吉村、横山両氏が再選した後も、前回の市議選で都構想を掲げなかったことから、法定協議会の設置に慎重な姿勢を崩さなかった。 横山氏は市議団に配慮し、3月議会で市側から議案の提出もできなかった。来春までの住民投票実施を目指す吉村氏は、5月議会を「タイムリミット」に設定。再出馬する一方で、吉村氏から逆に市議団へ条件として示したのが「知事選と同日の住民投票」だった。 日程ありきの条件に市議団の一部は猛反発した。それでも吉村氏は、同日でなければ不出馬になると明言。27日に法定協の設置議案の採決が迫るなか、市議団は最終的に容認でまとまった。団内の折り合いを付けた竹下幹事長は総会後、記者団にこう語った。「ほっとしている半面、これからの方が大変だ」「民意軽視」「同日選に弊害」 他党から批判 3回目の住民投票の来春実施をめざすと決めた維新に対し、他会派は批判を強めている。 法定協の設置に反対を表明している自民党市議団(10人)の森山禎久幹事長は20日、朝日新聞の取材に対し、「勝つまでジャンケンじゃないんだから。民意を軽視しすぎだ」と批判した。 吉村氏は「来春の住民投票」、維新市議団は「吉村氏の知事選再出馬」と条件を出し合った末に合意した。「維新内の勝手な問題で、市民に関係ないことだ」と森山幹事長は切り捨てた。 維新市議団は当初、早期の住民投票に慎重な姿勢を見せていた。17日に投開票された西区の市議補選では維新新顔が勝ったとはいえ、過去の選挙で維新が優勢な地域でわずか163票の「薄氷の勝利」だった。森山幹事長は「立ち止まる理由しかなかったはずなのに」と首をかしげた。 法定協はまだ立ち上がってもおらず、都構想の具体案はまだない。それでも維新が住民投票の来春実施をめざすとしたことには「議論もなしでいくのか。単独過半数の維新が好きなようにしてしまうのか。危険で怖い」とつぶやいた。 前回2回目の住民投票で賛成した第2会派の公明党市議団(17人)も、今回は明確に反対する構えだ。西徳人幹事長は20日、「(維新側との)対決姿勢がさらに明確になった」と話した。 住民投票を統一地方選と同日にする場合、公職選挙法の規定で住民投票の運動に制約が生じる可能性があるとして、「あまりに弊害が多い」と批判した。大阪経済大・秦准教授「市民を説得する姿勢見えない」 大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)がめざす大阪都構想の3回目の住民投票をめぐり、維新の大阪市議団は来春の統一地方選の投開票日と同日の実施をめざすことを決めた。府市は6月にも「法定協議会」を立ち上げ、制度案の議論を始める予定だ。この方針決定をどうみたか、大阪経済大学の秦正樹准教授(政治心理学)に聞いた。 ――当初は法定協設置に慎重…






