コメの作況指数「廃止」と後継の指標 令和の米騒動の基礎用語を解説2026年5月15日 12時00分内藤尚志印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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今年のコメは、例年に比べてよく実ったのか。そんな「コメのできばえ」を示す代表的な指標が「作況指数」で、農林水産省が1956年から毎年公表してきた。 田んぼ10アール(1千平方メートル)あたりの収量を、過去30年間の傾向から計算した平年並みの収量と比較し、ほぼ同じなら「100」とする。106以上は「良」、94以下は「不良」などと5段階で評価も下す。1993年は冷害による凶作で74に落ちこみ、「平成の米騒動」と呼ばれた。 2025年6月、小泉進次郎農水相(当時)は作況指数の廃止を表明した。多くの農家はもっと厳しい基準で出荷する米粒を選別するなどしているため、指数が実態とずれていると指摘。前年の指数が101で不作ではなかったのに、スーパーなどの店頭でコメが一時消える「令和の米騒動」が起きたことも問題視した。 今後は前年の実績と比較することで、コメのできばえを示す方針も示した。大規模農家のデータなどを用いて、もっと正確に収量を把握する構想も打ち出した。 だが、作況指数は農業関係者の間で広く使われてきた指標だけに、政府の統計を担当する総務省の有識者会議では異論が相次いだ。自民党で農業政策を担当する議員らも強く反発した。 結局、農水省は方針を改め、ずれを抑えた後継の指標を新たにつくることで落ちついた。過去5年分の収量のうち最低値と最高値をのぞいた3年分の平均と比較することで、近年の異常気象の影響をより反映できるように改良。「作況単収指数」と名づけて、25年から過去の分も含めて公表を始めた。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人内藤尚志経済部専門・関心分野雇用・労働、企業統治(ガバナンス)、経済政策関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする