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「日本百名山」の一つ、北海道・大雪山系トムラウシ山(2141m)で今夏、ヒグマを目撃した登山者が立ち往生し、ヘリコプターで救助される事案があった。地元の山岳関係者は無事だったことに安堵(あんど)する一方、危機感を募らせている。 「本当に必要な救助要請は、ためらうべきではない。ただ、同じような事案が当たり前になってほしくない」 関係者が問いかけるのは、「クマの生息地に自ら足を踏み入れる」という自覚と、それに見合う備えだ。「ヒグマの危険は続いている」 息子を奪った「百名山」、父の警鐘 道警によると、7月4日午後2時半ごろ、登山道の通称「前トム平」(標高約1740m)付近を単独で下山していた60代男性が、体長約1.5mのクマを目撃した。 距離は進行方向の約50~60メートル先。クマはその後、見えなくなり、立ち去った方向はわからなかった。立ち往生した男性に後続の3人組パーティーが合流し、午後4時すぎ、一人が110番通報した。 「中腹でクマを目撃して立ち往生している」 道警はヘリコプターを出動させ、午後6時ごろまでに全員を救助した。けが人はいなかった。 新得署によると、4人は鈴や笛は携帯していたが、クマ撃退スプレーは持っていなかったという。クマ側の問題行動「確認されず」 この事案は、地元の山岳関係者の間で話題になった。 新得山岳会の樋口信司会長(65)は当時、仲間とともに標高約1950mの野営指定地にいた。シーズン中は延べ10日以上トムラウシ山に入り、登山道整備や携帯トイレブース管理、道迷い遭難を防ぐロープの張り直しなどに尽力する。 テントで休んでいた午後7時半ごろ、警察から注意喚起の電話が入り、驚いたという。 「前トム平にクマがいるのは…この記事は有料記事です。残り1459文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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