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第76回関西吹奏楽コンクール(関西吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の「高校の部A」(55人以内)が8月30日、堺市のフェニーチェ堺で開かれる。近畿2府4県の代表28校が参加するが、全国大会へ進めるのは3校。長年、大阪代表が全国への切符を独占している。 関西から全日本吹奏楽コンクールに進む3校には、2011年以来14大会連続で大阪代表のみが選ばれている。 24、25年は大阪桐蔭、東海大大阪仰星、近大付の同じ3校。25年まで、東海大大阪仰星は6大会連続、大阪桐蔭は5大会連続だ。大阪以外の関西代表は、10年の天理(奈良)までさかのぼる。 そんな「大阪の壁」を越える高校が今年は現れるのか。昨年金賞に輝きながら関西代表に選ばれなかった高校のうち5校が、今年も関西大会に登場する。尼崎双星、甲子園学院中・高、滝川第二(いずれも兵庫)と京都両洋、明浄学院(大阪)だ。 このうち記者は今年、いくつかの高校の演奏を関西大会前に聴いている。 京都両洋は、自由曲に「吹奏楽のための協奏曲」(高昌帥作曲)を選んだ。2年前にも演奏した曲だが、その時よりもシンフォニックな響きが豊かになった印象だ。冒頭に金管楽器が奏でるテーマも、迫力よりも整った音色で響かせていた。 尼崎双星は、自由曲「紺碧(こんぺき)の波濤(はとう)」(長生淳作曲)の息の長いフレーズを、各楽器の動きを明確に見せながらバンド全体で一つの流れをつくっていく見事な演奏だった。トランペットとトロンボーンが奏でる和音の移り変わりが際立って美しかった。 連続での関西代表を狙う大阪桐蔭、東海大大阪仰星、近大付の3校は、15日にあった大阪府吹奏楽コンクールで、それぞれの個性がにじむ自由曲を、高い技術と表現力で演奏。いずれも客席をうならせる熱演だった。 大阪桐蔭はミュージカル「ライオン・キング」の世界を、まるで映像や舞台が目に浮かぶように生き生きと表現。極上のエンターテインメントを繰り広げた。 東海大大阪仰星は、全国大会の常連校として知られる淀川工科が「十八番」としてきた「大阪俗謡による幻想曲」(大栗裕作曲)を演奏した。長年、淀川工科を指導した故・丸谷明夫さんへの敬意を込めて取り組んだという。 バランスの取れた洗練されたハーモニーで、神楽の厳かな雰囲気を表現。後半の祭りばやしの音楽も、一音一音のニュアンスに統一感を持たせつつ、正確な動きで奏でた。 「フラタニティ」(ドゥルルイエル作曲)を演奏した近大付は、冒頭のユーフォニアムの豊かな音色のソロで客席を魅了した。中間のリズムの変化を、アクセントを利かせながら軽やかに奏でたかと思うと、金管の中低音がオルガンのように美しいハーモニーを聴かせた。演奏が終わると客席から「おお」と嘆息が漏れる、圧巻の演奏だった。 関西大会で、3校以外の大阪の有力校は、昨年金賞だった明浄学院だ。21年まで7大会連続で関西代表になり、23年も代表だった。今年、自由曲に選んだのは、3年前に全国出場したときと同じ「紺碧(こんぺき)の波濤(はとう)」。府大会でも、ホルンのハーモニーの美しさが秀逸だった。クラリネットを起点にメロディーを押し寄せる波のように積み上げていく、一体感のある演奏が際立っていた。 部長でアルトサックスの井本結月さん(3年)は大阪府大会の演奏後、「全国に行った3年前を超えられるような『今年だけの一曲』を作り上げたい」と意気込む。 関西吹奏楽コンクール高校の部Aは、30日午前10時から。チケットぴあによるライブ配信(前半、後半各2千円)もある。全日本吹奏楽コンクール高校の部は11月1日に浜松市で開かれる。過去10大会の高校Aの部の関西代表2025年 大阪桐蔭 東海大大阪仰星 近大付 24年 大阪桐蔭 東海大大阪仰星 近大付 23年 大阪桐蔭 東海大大阪仰星 明浄学院 22年 大阪桐蔭 東海大大阪仰星 淀川工科 21年 大阪桐蔭 東海大大阪仰星 明浄学院 19年 東海大大阪仰星 明浄学院 淀川工科 18年 大阪桐蔭 明浄学院 淀川工科 17年 大阪桐蔭 明浄学院 淀川工科 16年 大阪桐蔭 明浄学院 淀川工科 15年 大阪桐蔭 明浄学院 淀川工科※2020年は新型コロナのため中止 ◇ 関西吹奏楽コンクール高校の部Aは、30日午前10時から。チケットぴあによるライブ配信(前半、後半各2千円)もある。全日本吹奏楽コンクール高校の部は11月1日に浜松市で開かれる。 ◇ 朝日新聞は8月27日午後8時ごろから、関西吹奏楽コンクール高校の部Aの見どころを担当記者と担当デスクが語り合うライブ配信を行います。ご試聴は朝日新聞大阪本社のTikTokアカウント(https://www.tiktok.com/@userasahiosaka)またはインスタグラムアカウント(https://www.instagram.com/asahishimbum_osaka/)から。






