インタビュー第11回AIアートの価値はやがて下がる、でも… 神経美学者が予測する未来聞き手・定塚遼印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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AIで簡単にアートを作れるようになった。そんな時代にも、人間の創作は残っていくのか。人間が美しさ、醜さを感じる原理を脳科学から研究する神経美学者の石津智大・関西大教授が、「物語性」や「寿命と死」の観点から、人間の創作に残る固有の価値や、AIアートの未来について読み解く。「美」、そして「醜さ」とは ――「美しい」と感じるとき、脳の中では何が起きているのでしょうか。 もともと「美とは何か」という問いは人文学が長く議論してきた問題ですが、私は認知脳科学・神経美学の立場から、アートに触れたときの心の状態や脳の反応を調べています。絵画の美と音楽の美は体験としては全く違いますが、MRIで脳活動を測ると、眉間(みけん)の奥にある「内側眼窩(がんか)前頭皮質」という小さな部位が、どちらの美にも共通して強く働くことが分かりました。さらに、困っている人を助けるような「道徳的な美しさ」を感じたときにも同じ部位が活動します。哲学で言う「真・善・美」が、脳の中でも同じような一つの価値として処理されている可能性が見えてきたのです。 ――「醜さ」はどうでしょうか。 美の基準は時代や文化で大きく移ろいます。一方で、視覚的に醜いと感じるものは、命の危険や健康・衛生状態なども含め、より生存や生物学的なシグナルに結びついていて、文化を越えて共通性が高いと言われます。自動的に「避けたい」という衝動的な反応につながる。そのとき脳でも、身体を動かすことに関係する領域が強く活動することも分かっています。絵や映画などのアートでも「醜さ」の表現はよく使われますが、不快なだけでなく、「遠ざかる力」をもった美的体験でもあるのです。「さらに時間が経ち、やがて人間がAIを、他種の対等な知性だと認めたとき…」。AIアートの未来に対する石津さんの考察は広がっていきます。 ――美の判断は、文脈にも左右されますか。 まさに心理学で「文脈効果」…この記事は有料記事です。残り1549文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人定塚遼文化部|文化庁、知的財産権、AI専門・関心分野文化庁、知的財産権、音楽など文化全般。外国人共生など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






