熊本地震、首長有志が連携→独自支援 ハブの役割決めて現場で調整2026年8月13日 6時30分今村建二印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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最大震度7に見舞われた今回の熊本地震。被害の大きさから混乱が続き、人手や物資が行き届かない現場が多い。全国からの支援を必要とする中、従来の枠組みを超えた「首長有志のネットワーク」が独自の活動を展開している。 「給水車は足りていますか」 7日、福岡県古賀市から被災地に入っている星野美香・健康介護課長は、氷川町役場にたどりつき、水道関係の担当者に面会すると切り出した。星野さんは、被災地の需要と供給のマッチングに奔走している。この日は他自治体から応援に来ていた給水車の行き先調整をしていた。 「現場は混乱しているので、電話ではうまくいかない。現地を回ったほうが実情がよくわかる」と星野さん。給水車の応援は実現しなかったが、氷川町が単身高齢者宅への訪問を始めていて、必要な保健師が2チーム足りていないことが判明。すぐに古賀市に連絡し、ほかの自治体に協力を呼びかけることになった。 なぜ、古賀市役所の職員がそんな仕事をしているのか。「首長どうしの連携による被災地支援のハブ(中継・集約)の役割を古賀市長が引き受けたので、現場で調整しています」と星野さんは説明する。SNSも活用 「活力ある地方を創る首長の会」。地方創生などを目的に2020年に立ち上がった組織で、全国380人の有志の自治体首長が加わっている。熊本県内からは熊本市の大西一史市長や八代市の小野泰輔市長、宇城市の末松直洋市長らが参加。今回の地震では、国や都道府県の仕組みにこだわらず、SNSも活用し首長どうしのネットワークで支援を実践している。 24年の能登半島地震でも同様の活動をし、石川県小松市がハブを担った。今回は同会の事務総長代行を務める古賀市の田辺一城市長が手を挙げた。発災翌日の29日朝に支援対策本部を市役所に立ち上げると、会に所属する自治体から「こんな支援が可能」という連絡を受けた。 八代市が混乱する中、部長級職員を古賀市から派遣、現地で調整を担わせた。大規模な断水が続くため、給水車は即座に必要とわかった。10年前の熊本地震時は副知事を務め、多数の災害関連死者が出た苦い教訓を知る小野市長は、発災直後から「いずれ避難所や在宅の高齢者のケアが重要になる」と、保健師の派遣を強く求めた。その結果、都道府県を通じての職員派遣の調整がつく前に、給水車4台と18自治体の保健師が八代市に入った。「速さが正義」 4日にあった同会のオンライン会議。宮崎県日向市の西村賢市長が「県を通じても、職員の応援派遣の要請を受けているが、自治体どうしで直接送ったほうがよいのか、きちんと段階を踏んだほうがよいのか」と質問すると、小野市長は「スピードの速さが正義。県から照会があったら『もうやっています』といえばよいと思います」。 「まずは初期の緊急対応がわたしたちの役割と市長からは言われています」と古賀市の星野さん。態勢がととのいつつある今、給水車はめどが付いたと判断できた。一方、保健師はまだまだ必要と感じるという。「次の段階で、どんな支援が会として必要か探っていきたい」 小野市長も「継続的な支援が必要。まだまだ人手は足りていない。既存の枠組みとは別に、どんどん支援してほしい」と話す。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません