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横浜市の幹部が山中竹春市長(53)による威圧的な言動を告発した問題について、弁護士らによる第三者調査は30日、告発の大部分がパワーハラスメントにあたると認定した。人事権を背景とした職員支配も認め、全体として「職員の尊厳を深く傷つけ、職場環境を悪化させる重大なパワハラ行為」とした。【発端は】「山中竹春・横浜市長が威圧的な言動」市幹部が実名告発 市長は否定 当時の人事部長だった久保田淳氏(49)が1月に告発し、市が第三者調査を行った。職員を怒鳴る、書類を投げつける、意図的に無視するといった行為▽「ポンコツ」「人間のクズ」「ダチョウ」「おばさん」など他者の人格否定や侮辱をする発言▽深夜や休日を問わない業務連絡▽特定の幹部職員らの市長室への「出禁」など7項目をパワハラと認定した。 また、人事権を背景とした職員支配については、久保田氏に対し、特定の部署への異動を例に挙げて、「粛清感強いでしょ」と述べたなどと認定した。不可解な人事異動により精神の不調や退職などの事例が職員から多数寄せられている、とした。【他市では】「管理職に休みないから」 パワハラ市長を全面謝罪に追い込んだのは 調査では、市長や久保田氏のほか職員ら計57人にヒアリングしたほか、関わりのある幹部職員ら約750人に記名式のアンケートも行った。回答した294人のうち、6割強がパワハラと疑われる行為を直接、間接に見聞きしたと回答した。 報告書は、市長は「人権への配慮が欠如」しており、「自身の言動を『厳しい指導』と正当化している節がある。組織全体が萎縮している」と厳しく指摘した。副市長らのチェック機能不足や、特別職のハラスメント防止制度の未整備など「組織体制の不備」も背景にあるとした。市長は謝罪「真摯に受けとめ」 山中市長は同日夕、報道陣の取材に応じ、「専門的な立場から報告された結果なので、真摯(しんし)に受け止めていきたい」と謝罪した。 山中市長は元横浜市立大教授で、2021年の市長選で山下ふ頭(同市中区)へのカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致反対を掲げて初当選し、昨夏の市長選では再選した。第三者調査が認定した山中市長のパワハラ(骨子)(1)「怒鳴る」「書類を投げつける」行為 前人事部長への言動。感情を害したことを外部に発出するものに過ぎず、業務の適正な範囲を超える(怒鳴る行為) 口頭指導で足りる。攻撃的な感情を含み、精神的苦痛を与える(書類を投げつける行為)。(2)市長公舎で「切腹」発言(23年6月26日) 前人事部長に対し「TICAD(アフリカ開発会議)を誘致できなければ切腹だぞ」と発言。職を辞さなければならないと想像することは容易で、精神的苦痛を与える(3)銃撃ポーズ(25年10月21日)1対1の場面で前人事部長に対し手で銃を撃つマネをして「裏切ったらこれだからな」と発言。別の日に同様のポーズを目撃した者は多数おり、前人事部長の主張を裏付ける根拠となる。業務上明らかに必要のない威迫行為。1回でも許されない(4)人格否定や他者への侮辱 職員に「ポンコツ」「人間のクズ」「スペックが低い」「頭が悪い」などと侮蔑的な発言。特定の人を「ダチョウ」と表現し、人権感覚が不足している。「クズ」は人格否定、「おばさん」は女性蔑視。特定職員を「コイツ」と呼び、報酬を「バイト代」とし、見下している 手をハサミに見立ててチョキチョキと切るしぐさを職員に向けた行為は、仕事や人間関係から切り離す意図と受け止められ、人事異動させられる不安感をあおり、精神的苦痛を与える(5)深夜・休日を問わない業務連絡 勤務時間外に緊急性のない指示を繰り返した。職場環境を悪化させ、割増賃金支払いの問題も生じる。その職員の指揮下にある複数の職員が連鎖的に時間外の対応を行うことも複数あった(6)「市長室出入り禁止(出禁)」 説明者として不適格と扱われた職員や特定の案件を説明しようとする職員が、市長とのアポが取れなくなるなどの「出禁」が存在。上司が市長と対話ができないために職員が市長の意向を図りかねる状況も。代わりに別の職員が説明に入った例が相当数あった(7)人事権を背景に職員支配 「飛ばされた」人事異動だと本人や周囲が認識しているものが相当数あり、合理性に疑問のある人事異動が常態化。想定を大きく超えた人事異動で、精神的な不調や体調不良に陥ったり、退職に至ったりした例があった。心理的に圧迫し支配する意図に基づいた人事異動がなされてきた。精神的・身体的苦痛を与え、職場環境を悪化させる【まとめ】不適切言動を日常的、継続的に行っていた事実は極めて深刻。職員の尊厳を深く傷つける看過できない重大なパワハラ行為があった