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6月29日に開票され、現職の岸本聡子区長が大差で再選された東京・杉並区長選。日中の街頭演説や集会などの「地上戦」の一方で、SNSでの激しい「空中戦」と「場外乱闘」が印象深い選挙でした。SNSのフォロワー数は…立候補したのは岸本氏と前区議の大和田伸氏、前区長の田中良氏、国際ビジネスコンサルタントの増田義彦氏の4人。首長選は一般的に、知名度が高い現職候補が有利と言われます。X(旧ツイッター)やインスタグラムなどのSNSのフォロワー数で比べると、岸本氏はほかの候補よりも一桁から二桁多く、SNSでの発信力という点では他候補より大きいものでした。筆者が確認したところ、岸本氏の6月上旬でのXのフォロワー数は3万5千人。続く増田氏は5千人、大和田氏は1千人ほど。インスタグラムのフォロワー数は岸本氏が約8500人。次に多い増田氏が1千人弱で、SNSでの情報発信力に差がありました。フォロワー数の増加から支持拡大の様子がうかがえないかと考え、6月下旬まで毎日チェックしましたが、いずれの候補も急伸することはありませんでした。SNSで取り組んだ動画投稿SNSを使って多くの陣営が積極的に取り組んだのが、動画の投稿です。各陣営は告示日前から、ほぼ毎日新しい動画を配信しました。なかでも田中氏は連日、夜に当日の活動の振り返りをライブ配信しました。前回選で岸本氏に187票差で惜敗した反省から、これまで重視してこなかったSNSに注力したといいます。候補者本人ではなく、支持者や支援者間での「場外乱闘」が激しかったのも特徴でした。議論を呼んだのが、前区議の大和田伸氏と二人三脚で活動した地元選出の自民党衆院議員、門寛子氏の発信です。台風による大雨が降った6月3日、区内に避難指示が出る中、治水施設に関する岸本氏の政治姿勢を批判する投稿をし、「いま投稿する内容か」「災害の政治利用だ」などと批判が出ました。また、公開討論会が中止になった理由をめぐり、特定候補が原因だとする真偽不明の情報が飛び交い、支援者らがヒートアップ。候補者自身が「事実と異なる」とのコメントを出す事態になりました。SNS「重視した」29歳以下の45%姿の見えない相手を「極左」「ネトウヨ」と一方的に断じ、根拠なく非難し否定する言葉が行き交う状況は、選挙戦が区民の分断を深める場と化しているように映りました。ただ、ネットで4回も公開討論会が生中継され、候補者が顔をつきあわせての真剣なやり取りが生中継されました。それぞれの政策を語り、個性をアピールし、視聴者からは「信頼感を持てた」「新しい一面が見えた」といった声が聞かれました。朝日新聞が投票日に行った出口調査では、「投票先を決める際にSNSや動画サイトの情報を重視したか」という質問に、18~29歳の45%が「重視した」と回答しました。選挙におけるSNSの影響力は、これからさらに増していくはずで、今後も注視していきたいと考えています。ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel