第1回人気コンサート開演前にあわや群集事故 背景に「転売ヤー」の存在井上道夫印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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ドームやアリーナといった屋内の大型施設で催される音楽イベントの入退場時に群集事故が起きる潜在的リスクが高まっている――。 こんな問題意識を掲げて、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)が、事故を未然に防ぐ方策を提言するための調査を始めると発表したのは2025年9月下旬のことだった。音楽シーンは活況 市場規模は3年連続で過去最高更新 音楽シーンは活況を呈している。ぴあ総研の調査によると、25年のライブ・エンターテインメントの市場規模(ライブ・ステージ)は8564億円(前年比12.6%増)となり、3年連続で過去最高を更新した。 動員1人あたりの単価は9286円(同4.5%増)。1公演あたりの平均動員数は915人(同1.7%増)だった。興行規模の大型化と単価上昇が市場の成長を支える主因になってきているという。 消費者事故調は、入場者数の増加に伴い、従来のコンサートホールではなく、大人数を収容できる大型施設での公演が多数にのぼっていると指摘。だが、「多くの来場者が一斉に移動することを前提としていない構造になっている施設もある」として、混雑が発生するメカニズムなどの解明を進めている。 消費者庁担当として取材を進めると、調査のきっかけとなったのは、24年秋、人気アイドルグループが新潟県で開いたコンサートだとわかった。現場にいた観客から、事故が起きかねない状況だったとの申し出が消費者庁に寄せられていた。 ネット検索すると、ファンの一人が、SNSに当日の様子を撮影した画像をアップしていた。会場へと続く階段や通路に観客が立ち並ぶ様子で、初詣の混雑ぶりを思わせるような混み具合だった。 私の高校生の長女も、女性アイドルグループに熱を上げ、ドームで開かれるコンサートに通っている。大混雑の会場で立ち往生する観客の様子は、人ごとではなかった。混みあう会場、居合わせた女性は… 当日、何が起こっていたのか。現場に居合わせた人から話を聞きたいと思った。ちょうど同じアイドルグループが全国ツアーを開催中だった。消費者事故調の調査開始から約1カ月後の25年11月、愛知県に向かった。 会場の近くで、新潟県のコンサートにも行っていたという30代の女性が取材に応じてくれた。女性の話から当日の様子を再現してみる。【連載】プラチナチケットの行方 不正転売を追う 何が原因で混雑が生じたのか? 取材を深めていくと、混雑の背景に、チケットの不正転売問題が絡んでいることがわかりました。 24年秋、新潟県の大規模展…この記事は有料記事です。残り488文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません