現場から月まで広がる大宇宙時代 米国シアトルを「宇宙都市」にした強みとはシアトル=市野塊印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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「バチバチバチバチ!」 トラックの荷台からまるでバズーカ砲のような巨大装置が現れた。その砲身から木製の箱に向けて大量の粘土球が発射されると、耳あてとゴーグルを着けていても、激しい雨のような音が聞こえた。 米西部ワシントン州シアトル近郊にあるロケットエンジン企業ウェーブモーションローンチの実験場。地上の装置から垂直方向に打ち出す粒子やガスをロケットにぶつけて押し上げることで、ロケットを少ない燃料で地球上の低い軌道まで打ち上げる。そんな奇抜なアイデアを基にした斬新なロケット打ち上げ技術を開発している。 2020年に設立し、正社員はわずか3人。資金の大半を友人や家族からの出資で支えるスタートアップ企業だが、フィン・ファン・ドンケラールCEO(最高経営責任者)は「何十年も前から物理学者が提唱していたアイデアを商業技術として実現する」と意気込む。半世紀追い続けた、宇宙への夢 世界最高齢で宇宙旅行の米女性が死去 そこから車で20分ほどのところに米衛星企業ブラックスカイの製造拠点がある。地球上空から地上にある35センチ以上の物体を識別し、車や人の場所を把握できるほどの能力を持つ世界最高レベルとされる衛星をつくっている。 毛やほこりを持ち込まないように防塵服(ぼうじんふく)と帽子で体を覆い、クリーンルームの中に入ると、開発中の複数の衛星が目に入った。大人ほどの大きさの銀色の筒の先端に宇宙から地球を撮影するレンズがついている。 「いまは年間40基を製造し、さらに倍を目指している。従来と比べれば信じられないスピードで衛星を製造している」。設計担当のタイマン・スティーブンスさんは誇った。自社で運用する衛星で得たデータは民生用に販売するだけでなく、軍事用として米国防総省にも提供しているという。衛星の6割がシアトル産 人口約80万人の港町シアトル。大手コーヒーチェーンのスターバックスのほか、マイクロソフトやアマゾンなど世界的な大企業で知られる街が今、「宇宙都市」としての存在感を増している。 地元経済団体によると、近郊…この記事は有料記事です。残り2339文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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