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フジテレビは7日、ドラマに出演した男性俳優が、共演者の女性俳優に「ハラスメント」と評価される言動をしたことを、公式サイトで明らかにした。この問題は1日に週刊文春が電子版で報道。その後、両者への誹謗(ひぼう)中傷が広がっていた。フジは今回、二次被害を防ぐためとしてこれまでの経緯を詳しく説明。また、当事者間で「一定の解決」が図られるよう協議を仲介したが「関係の修復に至らなかった」とし、2人に「深くお詫(わ)び申し上げます」と謝罪した。男性俳優の言動を、フジが依頼した外部弁護士が「ハラスメント」と評価 フジのコンプライアンス部門が依頼した外部弁護士が、当事者らへのヒアリングなどをもとに、男性俳優の一連の言動が「ハラスメントと評価される」との見解を示したという。 週刊文春電子版の記事は、俳優の佐藤二朗さん(57)と橋本愛さん(30)が出演したドラマ「夫婦別姓刑事」(4~6月に放送)の撮影期間中、佐藤さんが橋本さんに「ハラスメント」にあたる言動をしたとする内容だった。佐藤さんの所属事務所は1~2日に声明を発表し、「ハラスメントに該当する事実は確認されておらず、そのような評価は適切ではない」などと反論した。橋本さんの所属事務所は3日に「フジテレビ社による報道が事実との認識」などとする声明を発表していた。 フジは2日に、両者の名前を伏せつつ、「男性俳優の言動について、厳重注意を行うとともに、再発防止を求めたことは事実」とする声明を発表した。 一方、今回新たに発表した「当社ドラマ制作に関するご説明」では、これ以上の二次被害を防ぐため、「事実関係や当社の対応について正確にお伝えすることが必要であると判断した」とし、詳細な経緯を記した。 発表文によると、ドラマのプロデューサーは女性俳優に出演をオファーした際、女性俳優側から、身体的な接触については演技上の配慮が必要な場合があると伝えられた。プロデューサーは、男性俳優側にも共有すべきか確認したが、女性俳優の所属事務所からは、フジに判断を委ねるとの回答があったという。 これを受け、フジ側は男性俳優のマネージャーに伝えた上で、男性俳優本人にも伝えたほうがいいのではないかと申し入れた。マネージャーからは、男性俳優の演技に影響が生じかねないため、本人に伝えないほうがいいという意向が示されたという。ドラマの撮影は、男性俳優本人がこの事情を知らないままスタートした。 しかし今年3月、「台本上明示されていなかった形」で、女性俳優の顔に触れる場面があった。 女性俳優側はこの行動を「セクシャルハラスメント」とはとらえていないものの、それまでの撮影期間中、男性俳優にはアドリブでの身体接触がある演技や他者との距離感が近いと感じる場面もあったため、女性俳優の所属事務所社長がプロデューサーに対し、男性俳優本人に事情を説明するよう要請したという。 プロデューサーは男性俳優のマネージャーと相談したうえで、翌日朝、男性俳優に伝えた。 その後、男性俳優が、どの範囲の接触であれば問題ないか女性俳優に直接確認したいと申し出た。プロデューサーは、女性俳優の所属事務所社長も交えて協議することを提案したが、男性俳優は女性俳優の楽屋に訪問。「演技に制限があるのであれば事前に言うべき」との趣旨の発言をしたという。俳優の仕事を続けるべきではない、などと発言 この出来事を受け、男性俳優と女性俳優、女性俳優の所属事務所社長と現場マネージャー、ドラマのプロデューサーらで話し合い、「事前の承諾が必要な身体的接触の範囲」について確認。合意した。 しかし2週間後、男性俳優は女性俳優の楽屋を再び訪れた。男性俳優は、身体的接触に制約があることは事前に言うべきだということや、友人に相談したところその友人も女性俳優の方がおかしいという意見だったこと、身体的接触に関する一定の制約を設けるのであれば俳優の仕事を続けるべきではなく、夫婦役の出演依頼があっても受けるべきではない、との自身の考えを伝えた。 女性俳優は、その発言内容や口調の強さに動揺し、しばらくの間涙が止まらなくなったという。 フジのコンプライアンス部門は外部弁護士に事実関係の確認などを依頼。弁護士は、当事者や関係者へのヒアリングなどをもとに、男性俳優の一連の言動が「女性俳優に受忍限度を超える精神的負荷を与えるものであり、女性俳優側に非はなく、ハラスメントと評価される」との見解を示したという。 フジはこの見解を踏まえ、男性俳優の言動を問題だと判断。男性俳優に対し、女性俳優への連絡は所属事務所社長やプロデューサーを通じて行うこと、演技以外での接触を最小限にすることなどの「環境調整」をおこなったという。 ドラマの撮影については「撮影の中止についても選択肢として具体的に用意」した。ただ、女性俳優が「強い責任感」から撮影継続への意思を示したことや、男性俳優は「制約下での演技を続けることは承服できない」といった意向を何度も示したが、その都度思い直すなどしたことなどから、撮影を続けたという。 その後、フジは両者間で「一定の解決」が図られるよう、協議を仲介。男性俳優側から謝罪の意向が示されていたが、最終的な合意に至らない段階で、週刊誌の記事が出たとしている。 フジは「一定の環境調整を実施したものの、関係者の負担を十分に軽減することができなかったこと、また、当事者間の関係の修復に至らなかったことについて、心苦しく思っております」とし、両俳優に対しては「多大なるご負担とご心労をお掛けする事態となっていること」について「深くお詫び申し上げます」と謝罪した。