現場からメキシコ市=田村剛印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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これは金持ちのためのイベントだ――。サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会が開かれているメキシコ市で、そんな言葉を頻繁に耳にした。世界唯一となる3度目のW杯開催に沸く一方、チケット価格の高騰で、一般市民はスタジアムでの観戦に手が出ない状況だからだ。「誰もが会場に行けた過去の大会とは違う」と嘆きの声が上がっている。「娘を捜して」声上げる母たち W杯開催の地で行方不明者13万人熱狂の裏、W杯共催国の不協和音 米の強硬姿勢、移民「人生台無し」 「父と一緒に見に行ったんだ。あの試合の興奮は忘れられない」 1986年のW杯メキシコ大会。首都で暮らすフアン・バスケスさん(57)は、スタジアムで観戦したメキシコ―ベルギー戦のことを今でも鮮明に覚えている。16歳の時のことだ。 当時は「アステカスタジアム」と呼ばれていた会場で、メキシコが2対1で勝利した。ベスト8まで勝ち進んだこともあり、「まだ少年だった私にとって、一生忘れられない体験になった」と振り返る。 メキシコでのW杯開催は70年と86年に続き、今回が3度目だ。70年大会では「サッカーの王様」と呼ばれるペレが同じスタジアムでブラジルを優勝に導き、86年大会ではアルゼンチンのマラドーナが「神の手」「5人抜き」という伝説的な2ゴールを決めた。 今大会も街中には祝祭ムードが漂うものの、バスケスさんは「W杯の空気は当時と全く違うものになってしまった」と感じている。「86年はもっと家族的な雰囲気で、手が届く大会でした」「値段を見てあきらめた」 900万円超えのチケットも 背景にあるのはチケット価格…この記事は有料記事です。残り1323文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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この記事を書いた人田村剛ニューヨーク支局長専門・関心分野アメリカの社会や文化、民主主義、人権、移民問題関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする