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バスケットボールの試合で、つい目を奪われるのは鮮やかなシュートや華麗なドリブル突破です。でも、優勝を決める最後のピースは、もっと泥臭いところにあるのかもしれません――。男子プロバスケットボールBリーグのチャンピオンシップ(CS)ファイナルで、参入わずか5シーズン目の長崎ヴェルカが、5年連続ファイナル進出の琉球ゴールデンキングスを破り、初優勝を果たしました。勝敗を分けたのは何だったのか。朝日新聞ポッドキャスト「バスケ通信―クラッチタイム」(バスクラ)で、取材した記者たちがファンや選手の声を交えながら振り返りました。※本記事は、ポッドキャスト音源を生成AIで文字起こしし、音声チームと出演者が確認・校正したうえで公開しています。各選手の所属は2026年5月時点のものです。今回は、スポーツ部の松本龍三郎記者とスポーツ事業部の松本麻美さんが、CSセミファイナルからファイナル3試合までを詳しく分析しています。Bリーグ10周年、現体制最後のシーズンを締めくくる王者は、どのようにして生まれたのでしょうか。初戦のリバウンド差17本が突きつけた現実ファイナルの幕開けは、琉球のインサイドの強さが際立つ展開でした。第1戦、琉球が長崎に71―69で勝利。スコアだけ見れば接戦ですが、リバウンド数には大きな差がありました。長崎の合計33本に対して、琉球は50本。その差は17本です。麻美さんはこう指摘します。「単純に計算して17回オフェンスの回数が増えている。半分しか決まらなかったとしても、得点の機会はかなり多い。大きなアドバンテージです」琉球の岸本隆一選手は試合終盤、リードわずか2点の場面でフリースローを沈め、最後は味方のジャック・クーリー選手がリバウンドをつかんで試合を終わらせました。「美しくはないけれど、勝ち切る力がある」と龍三郎記者。初めてのファイナルという舞台の空気にのまれた長崎に対し、5年連続出場の琉球には、ブースター(ファン)も含めた慣れがありました。「ディフェンスのチーム」という自負しかし、長崎は第2戦で修正してきます。長崎が66―60で琉球を破って1勝1敗に持ち込みました。第1戦で17本あったリバウンドの差を、わずか3本差まで改善。ガードの熊谷選手までもが体を投げ出してリバウンドに飛び込む姿が目立ちました。試合後、熊谷航選手はこう振り返っています。「オフェンスのチームって言われがちなんですけど、やっぱりディフェンスのチームだというふうに思っている。5人で我慢してやっていた」長崎といえば、イ・ヒョンジュン選手やスタンリー・ジョンソン選手ら、得点力のある選手の印象が強いチームです。しかし熊谷選手の言葉は、このチームの本質がむしろ守備にあることを示していました。麻美さんも、馬場雄大選手がディフェンスの指示を出す場面に触れ、「ディフェンスから流れを変えられる選手。一般的に言って、シュートは調子の波があるものだけれど、ディフェンスは常に同じ質のものを出せるのが強み」と語ります。第2戦では琉球のターンオーバー(ボールを失うミス)が15回に上り、そこから長崎が19得点を奪いました。レギュラーシーズンでターンオーバーの少なさがリーグ2位だった琉球の「らしさ」を、長崎が消しにかかった試合だったといえます。馬場選手のファウル四つ、そしてベンチからの爆発運命の第3戦。長崎は72―64で琉球を破り、初優勝を果たしました。長崎にとって最大のピンチは、ディフェンスの要である馬場選手が第3クオーター半ばでファウル四つとなり、ベンチに下がらざるを得なくなった場面でした。馬場選手不在の間、山口颯斗選手とスタンリー・ジョンソン選手が3ポイントシュートを決め、苦しい時間帯を乗り切りました。山口選手は「停滞している時間帯に大きなショットを決められてうれしい」と語りつつ、チームについてこう表現しています。「ポジションレスで、今までのBリーグにないバスケットだった。スター選手がいるからというわけじゃなくて、全員が長崎のために戦おうという、本当にチーム一丸。自分のキャリアの中でも忘れられない1年間だったし、チームだなと思います」麻美さんは「優勝するチームになるには、活躍すべき選手以外の選手の成長が鍵になる」と指摘します。主力が抑えられたとき、誰がステップアップするか。それを番組では「Xファクター」と呼んでいました。年間王者のバスケ・長崎ヴェルカ 活躍の裏に専門スタッフらの存在狩俣選手への思いと、長崎が見せた強さ長崎の一体感を語るうえで欠かせないのが、今シーズン限りでの引退を表明していた狩俣(かりまた)昌也選手の存在です。沖縄出身で琉球にも在籍した経験を持つ狩俣選手にとって、古巣との対戦がキャリア最後の舞台になりました。「チームの一人ひとりが『じゃあ最後優勝しましょう』と言ってくれて、その思いだけでも本当にうれしかった。ヴェルカで5年間やってきたことは、間違っていなかったと思いました」一方、敗れた琉球の岸本選手は「負けは負け。これから自分がどう生きていくかで意味を見いだせる」と静かに語り、「優勝に向かう時間というのが、自分にとって一番好きな時間だった」と振り返りました。番組ではファイナル前に、川崎ブレイブサンダースの篠山竜青選手に「10年経って強いチームの基準は変わりましたか」と尋ねた場面も紹介されています。答えは「変わらない」。リバウンドとディフェンスが強いチームが勝つ――スラムダンクの名言「リバウンドを制する者は試合を制する」を引き合いに出したその予言は、まさにこのファイナルで証明されました。新しい時代の入り口でBリーグ1部は今季を最後に「Bプレミア」へと移行します。選手の移籍が相次ぎ、チームの顔ぶれは大きく変わりつつあります。長崎の優勝は、地方で生まれたクラブが短期間でリーグの頂点に立てることを示しました。それは派手な個人技ではなく、リバウンドに飛び込み、ディフェンスで我慢し、ベンチから出た選手が大きな仕事をするという、泥臭い積み重ねの結果でした。元のポッドキャストではブースターの歓声や選手の息遣い、記者たちの驚きの声が重なり合いながら、話題が進んでいきます。最後、「篠山選手、恐るべし」などと笑い合う場面も含めて耳を傾けると、この10年間で日本のバスケットがどこまで来たのか、そしてこれからどこへ向かうのか、より身近に感じられるかもしれません。番組紹介「バスケ通信―クラッチタイム(バスクラ)」は、朝日新聞の記者や社員がバスケットボールにまつわる話題を届けるポッドキャストです。試合の分析だけでなく、ブースターや選手の肉声を交えながら、コートの内外で起きていることを掘り下げていきます。豆知識や脱線も交えた掛け合いが、バスケを見る目をちょっと変えてくれます。【ポッドキャストで聴く】バスケ通信―クラッチタイム【毎月バスケを深掘り】ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel






