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2026年5月5日午前5時前、東京都墨田区のタクシー会社「ミツワ交通」の事務所には、当直に入っていた営業次長の佐久間英年さん(61)と、業務を終えた男性運転手3人がいた。どうも外が騒がしい。 女性の叫び声が聞こえた。ただごとではない。 そう思って佐久間さんが表に出ると、数十メートル先の交差点のそばに、20代くらいの女性2人がいた。1人はしゃがみこみ、「死んでやる」と叫んでいる。もう1人は「そんなことを言わないで」と必死に説得していた。 その時だった。しゃがんでいた女性が急に立ち上がり、車道へ駆けだした。 「誘導棒、持ってきて!」。女性が車にひかれないよう、佐久間さんは交通整理を男性運転手に頼むと同時に、自分も交差点へ走った。 女性は横断歩道上でうずくまった。車側の信号は青。トラックが交差点に向かってくる。 佐久間さんは女性の前に立った。トラックは止まったが、運転手に怒鳴られた。 周囲の車は、同僚のタクシー運転手たちが止めてくれていた。 「死ぬなんて言うんじゃない」 佐久間さんは女性に語りかけ、脇を抱えて持ち上げた。女性は力が抜けたようだった。歩道まで運び、駆けつけた警察官に託した。 事務所を出てから、わずか5分ほどの出来事だった。緊張が解けると、持病の腰に痛みが出てきた。 今月11日、佐久間さんには、警視庁向島署から感謝状が贈られた。村島修平署長は「一瞬の機転と勇気ある行動により、女性の尊い命を救ってくれた」とたたえた。小学1年の女の子との出会い 佐久間さんは、日頃から、高齢者や目の不自由な人を見かけると、「お手伝いします」と声をかけずにはいられない。自分でも「おせっかいな性格」と思っているという。 その「おせっかい」は、20…この記事は有料記事です。残り511文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人板倉大地東京社会部|警視庁担当専門・関心分野事件、事故、警察行政関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






