2026年7月6日 7時30分日比野容子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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「サンマルクカフェ」「鎌倉パスタ」などを運営する外食大手サンマルクホールディングスは5月、創業の地・岡山市から京都・四条烏丸へ本社を移転した。いったいなぜなのか。 同社は1989年、「ベーカリーレストラン・サンマルク」の1号店を開業。2022年には京都市の名店「喫茶マドラグ」、24年には牛カツ「京都勝牛」の運営会社を傘下に収め、京都で事業強化を図ってきた。「世界」に打って出る 新本社には約200人が移る。一方で、岡山市の本社は「事業所」とし、従業員も100人規模に縮小。ただ、登記上の本社は岡山市に残すという。 「運営する約900店舗のうち、海外は30店舗ほどに過ぎない。京都の力をお借りして、ローカル外食企業からグローバル外食企業へと羽ばたきたい」 5月8日に行われた新本社の開所式で、藤川祐樹社長(37)は力を込めた。30年代には、海外店舗を400店に増やす計画だ。 「京都の力」として、藤川社長は3点を重視する。 1点目は、外国人観光客が多数訪れる街だということ。「どこの国の人でも、京都と聞けば日本だとわかる」。ネームバリューのある京都に本社を構えることは、世界に打って出る際、有利になるとみる。 2点目は商品開発力の向上だ。「京都はミシュランの星つきレストランが密集する世界一の美食都市。喫茶文化が根付き、喫茶に欠かせないパンの消費量も日本一を争う」 そして人材獲得だ。「岡山にいた時と比べると、関西はもとより関東圏からも人が採れるという印象。京都で働けるならと応募してくれる人も多い」 四条麩屋町には、試作メニューを開発・提供する実験店舗「サンマルク料理研究所」を7月に開く。様々な客層の反応を確かめられるのが魅力だという。 社名の「サンマルク」は、水の都ベネチアのサンマルコ広場に由来する。「亡き創業者が、サンマルコ広場の一角にいつか自分の店を構えたいと、つけた名前なんです」 証券会社員だった藤川社長は、転勤で岡山に赴任したのが縁で創業者と出会い、請われて入社した。京都に移り住んだ今、趣味と実益を兼ねて老舗喫茶やベーカリーを巡る日々だ。創業者の夢が、いつしか自分自身の夢となっている。 帝国データバンク京都支店のまとめによると、京都府内へ本社を移して「転入」した企業は、2024年まで7年連続で「転出」を上回っていたが、昨年は転入43社、転出52社で、8年ぶりに転出超過となった。 同支店の担当者は「京都市内の慢性的なオフィスビルの不足が背景にある」と指摘。その一方で、京都市が京都駅南エリアで高さや容積率の制限を緩和して進める「京都サウスベクトル」が軌道に乗れば、新たな企業誘致につながるとみる。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人日比野容子京都総局|経済(京都・滋賀)専門・関心分野オーバーツーリズム、鉄道・交通政策、歴史文化、医療・介護、クラシック音楽、スキー、料理、欧州など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする









