ストーリー今井清満印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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栃木県那須町の那須御用邸が7月、完成から100周年を迎える。かつては日光山内(さんない)と日光田母沢(たもざわ)(いずれも日光市)、塩原(那須塩原市)にも御用邸が置かれ、皇室の乗用馬や馬車を引く輓馬(ばんば)の飼育などを担う御料牧場(高根沢町・芳賀町)もある。皇室との関係が深い栃木県だが、背景には明治・大正期の政治家らの思惑もあったという。幻に終わった「黒田原」計画 特別展「那須御用邸設置100周年記念 那須と皇室のあゆみ」が、21日まで那須歴史探訪館(那須町)で開かれている。明治天皇の行幸、旧朝鮮王室の李王家那須別邸、昭和天皇の植物研究、行幸啓関係資料、小林忍侍従恩賜(おんし)品、山田顕義伯爵家関係資料など約100点を展示し、皇室と地元の歩みを振り返る内容だ。 その中に「黒田原御用邸」に関する資料がある。黒田原は役場などがある町の中心部を指す。住所の表記は那須町寺子丙だが、JR東北線の駅名、小学校などの名称、道路案内板などに見られる。当時の地名「黒田」「前原」を合わせて駅名とし、地域の呼称として定着したとの説がある。 黒田原駅は、明治天皇の東北巡幸に随行した元侍従の荻昌吉らの陳情により、黒磯駅以北の開通から4年後の1891(明治24)年9月に開業した。荻らは94(明治27)年6月、黒田原温泉株式会社を設立。約18キロ離れた那須岳山麓(さんろく)の大丸(おおまる)、旭(あさひ)の二つの泉源から木管で温泉を引き、リゾート開発を始める。駅前は7~8軒の温泉旅館が並び、湯治客でにぎわったという。 荻は皇太子(後の大正天皇)…この記事は有料記事です。残り1309文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする