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アニメーション映画「機動警察パトレイバー EZY(イズィー)」が始動する。全3章構成で、その第1弾となる「File 1」が5月15日に公開された。 「パトレイバー」は1988年にオリジナルビデオアニメ(OVA)が発売されて以来、マンガや小説、映画などで展開されてきた人気シリーズ。 これまでは1990年代末の日本を舞台とし、人間型作業機械「レイバー」が普及した社会で、レイバーを悪用した犯罪に警視庁の特殊車両二課(特車二課)の面々が対抗する物語を描いてきた。 一方、「EZY」は2030年代末が舞台で、キャラクターも一新された。 40年近く続いてきたシリーズの「らしさ」は受け継がれているのか。メインキャストを務める声優の上坂すみれさんと、戸谷(とや)菊之介さんに聞いた。「うだうだ」が面白い ――「パトレイバー」との出会いは。 上坂「一視聴者として、劇場版の『機動警察パトレイバー the Movie』を見たのが最初です。この作品は、監督の押井守さんのリアルSFテイストが出ていて。もし東京で人為的で大きな事件が起きたら、特車二課はどう立ち向かうのかという、警察ものとしてシリアスな展開が描かれています」 「それで、『パトレイバー』ってこういうお話なんだなと思ってOVAやテレビ版を見たら、また全然違っていて。一体どういう作品なんだろうと、全く簡単にはつかむことができない、だけど面白い。イングラムは素敵だし、特車二課の面々は個性的で、会話劇も軽妙。他の作品にはない魅力があると思いました。そういう出会いでしたね」 ――戸谷さんはパトレイバーに関しては、「ビギナー」だそうですね。 戸谷「そうです。『EZY』のオーディションのときに初めてアニメを見させてもらって。どんな順番で見たらいいかをネットで調べて、最初は第1作のOVA版『アーリーデイズ』から始めて、劇場版の1、2、それからテレビシリーズの『ON TELEVISION』を見ました」 ――パトレイバーというシリーズの魅力は。 上坂「良さはいっぱいあるんですけど、まずはとにかく掛け合いが面白い。んー、パトレイバーとは設定も何もかも違うんですけど、私は『水曜どうでしょう』という番組が好きなんです」 ――予想していなかった番組名です。 戸谷「面白い(笑)」 上坂「けど、あの番組って、旅やミッションをこなす前に、大泉洋さんたちが、うだうだ会話をしますよね。『やだ、行きたくない』だとか、『もうふざけんなよ』『バカ』とか。それで結局、行動に移る。その『うだうだパート』と『旅するパート』に分かれています」 「ちょっと『パトレイバー』にも、そんな魅力があると思うんです。レイバーが活躍しなくても、うだうだしているところを面白く見ることができたら、すごく『パトレイバー見たな』という気持ちになります」 「楽しいことも嫌なこともあるけれど、上司から『こういう現場だから行ってらっしゃい』と言われて、みんなが頑張る。そういう人間劇の部分に『どうでしょうイズム』を感じます。『パトレイバー』の方が、先に出来たものではありますが」過去作の演技、「焼き付いている」けど 戸谷「僕は、リアリティーがあるところにひかれました。技術が発達して、歩行式の作業機械である『レイバー』が生まれて、するとそれを悪用した『レイバー犯罪』が生まれ、それに対処するために警視庁に特車二課ができて……。そのつながりにまずリアリティーを感じて、驚きました」 「アニメーションの演出的にも衝撃を受けました。『アーリーデイズ』の第1話で、整備班の榊班長が、最新鋭のレイバー『イングラム』の到着を待つシーンが、すごく長いんです」 上坂「いかに道が混んでいるかを詳細に描写して」 戸谷「そうそう(笑)。『全然動かないんですよ』みたいな話をしていて。もっと、登場したらすぐアクションかと思ったら、起動するまでも話が動かない。そこに今まで見ていたロボットものとは違うリアリティーを感じましたし、そこにゆるさもある。やはりそこに驚きましたね」 ――「EZY」で上坂さんは、特車二課第二小隊でレイバー「イングラム」のパイロットを務める久我十和(とわ)役。戸谷さんは、十和を補佐する同僚・天鳥桔平(あとりきっぺい)役です。過去作と似た空気を感じますか。 戸谷「『EZY』の空気感は、結構『アーリーデイズ』を感じます。OVA版に『二課の一番長い日』というシリアスな前後編があるのですが、『EZY』にもそんなエピソードがありますし」 ――「File 1」は三つのエピソードから成るオムニバス形式です。 上坂「個人的にもこの形式は結構好きです。『EZY File 1』でも、普通だったら十和が入隊するところから順を追っていくこともあり得ると思うんですけど、あえて説明なく始まっていく」 戸谷「確かに!」 上坂「特車二課の人たちも、第1話から関係性が出来上がった状態で始まります。それで視聴者としては、ちょっとずつ情報を得ながら、この人物はこういう人なのかなと、ピースを集めていくように見られる。受動的にならずに見られるのが楽しいです」 ――掛け合いの魅力といえば、過去作でイングラムのパイロット泉野明(のあ)を演じた冨永みーなさんや、野明を補佐する篠原遊馬を演じた古川登志夫さんの演技を意識しますか。記事後半では、新作映画「EZY」を観賞する前に、シリーズのどの作品を見ておくとよいか、「おすすめ予習ルート」も聞きました。2人の答えとは。 上坂「どうしても記憶に焼き…