視点・解説武器輸出の全面解禁 日本の「平和主義」、いまや何が残るのか田嶋慶彦印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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村上春樹氏の小説「1Q84」の中で、拳銃を外国に売るかどうかが話題になり、年配のバーテンダーがこう語るシーンがある。「武器の輸出は憲法で禁止されています」。 実際には、憲法が直接的に武器の輸出を禁じているわけではない。ただ、1960年代以降の武器禁輸政策が、日本の平和主義の象徴だったのは確かだ。 高市早苗政権は21日、武器の輸出ルールを改定し、原則としてすべての殺傷能力のある武器の輸出を解禁した。自宅に届いた朝日小学生新聞の見出しは「人の命うばえる武器、輸出を解禁」とあった。今回の解禁が何を意味するのか、より実感として伝わってくる。 民主党時代も含めた歴代政権は、武器輸出の規制を徐々に緩和してきた。取材記者として感じたのは、2023年4月以降にその動きが加速した点だ。 23年12月と24年3月の2回にわたり、当時与党の自民・公明両党の議論を経て、大幅に規制が緩和された。そして昨年10月、高市政権の発足とともに公明が連立を離脱し、日本維新の会が連立入りしたことで、動きは一気に進んだ。「5類型」と呼ばれる規制を撤廃し、すべての殺傷能力のある武器の輸出ができるようになった。 安全保障環境が厳しさを増す…この記事は有料記事です。残り684文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする