第7回働いていても病気になると家計破綻 生活保護より「やや上」の困難永田豊隆印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
[PR]
「所得が生活保護基準をやや上回る人」へのサポートが難しい――。福祉や医療の支援者から、そんな悩みを聞く。耳原総合病院(堺市堺区)などを運営する社会医療法人「同仁会」が困窮した患者の生活状況を調査したところ、ぎりぎりの暮らしが病気をきっかけに破綻(はたん)する実態が浮かんだ。 最近、50代の男性患者が「医療費を払えそうにない」と同病院の相談室を訪れた。 妻と大学生の子ども2人の4人家族。夫婦とも非正社員で、世帯所得は堺市の同じ家族構成の生活保護基準(家賃にあてる住宅扶助を除く)約18万円をわずかに上回る。住宅ローンの負担が重く、貯金はほとんどないという。 同仁会では、世帯所得が生活保護基準の150%未満を条件に、患者の自己負担を減免する無料低額診療事業(無低診)を実施している。 男性にもこの事業を適用したが、期間は原則として入院が1カ月、通院は半年。ただ、その後に男性が復職しても家計が改善する見通しは立っていない。 「無低診は本来、一時的な支援策。なのに、最近はこんなケースが多くて……」。医療ソーシャルワーカー大平路子さんと庄司美沙さんはため息をつく。様変わりした困窮者 どうサポートする?「生活保護基準をやや上回る」所得の人が、医療費を払えなくなる。どんな状況にあって、どんな問題が起きているのか。何が原因なのか。支援者と専門家への取材で探ります。 今回の調査は2009~24年度、耳原総合病院など3医療機関で無低診が適用された患者計2066人に実施した。レセプト(診療報酬明細書)の情報に加え、世帯所得や困窮理由、家族の状況などを分析した珍しい調査だという。 注目すべきは、患者の世帯所…この記事は有料記事です。残り1330文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人永田豊隆ネットワーク報道本部|大阪駐在専門・関心分野貧困問題、社会保障、精神科医療、依存症関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする








