コラム・寄稿編集委員・香取啓介印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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2014年、国際気象機関はメディアなどとともに「2050年の天気予報」を作った。 たとえば50年8月17日のフランスの天気予報。気象予報士は「極めて熱い大気の層が欧州全体を覆っています。パリでは朝の気温が26度、午後には40度を超えます」と伝えた。 私たちは今、こうした未来を、前倒しで生きている。 6月下旬、欧州を歴史的な熱波が襲った。 フランスで43.8度、ドイツで41.7度、スペインで45.1度を記録。犠牲者は、数千人規模に達する可能性も指摘されている。一部メディアは、この熱波を「気象の黙示録」と形容した。国連気候変動枠組み条約のサイモン・スティル事務局長は「この残忍な熱波には、気候危機の指紋が至る所に刻まれている」とSNSに投稿した。 ところが、熱波の直前の主要7カ国(G7)サミットでは、気候変動対策は大きく後退した。議長国フランスは、「特定のパートナー」が交渉から離れるリスクを避けるため、本格的な議論を見送ったと説明する。気候政策を敵視するトランプ米大統領への配慮は明らかだ。 世界の平均気温は、産業革命以降、温室効果ガスの排出とともに上昇を続けている。1.5度の節目は目前だ。 危機の前で、人はしばしば救世主を待つ。 強力な政治指導者、新技術…この記事は有料記事です。残り570文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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