インタビュー堀越理菜印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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「変な絵」は、デビュー作「変な家」へのリベンジだったという。雨穴さんの挑戦は、英国推理作家協会にまで届き、優れた犯罪小説やミステリー小説に贈るCWA賞(ダガー賞)で最終候補に選ばれた。受賞作は、日本時間の3日に発表される。きっかけは妻の一言 山口の翻訳家が世界に届けた雨穴の「変な絵」 「雨穴」のキャリアは2018年に、ウェブメディア「オモコロ」のライターから始まった。ライターといっても、文章を書くのは得意ではないと思っていた。ゆるく笑えるコンテンツに特化したメディアで、写真や動画、イラストに音楽、様々な表現を使いながら、面白いことは何でもやれる。オモコロの自由さにひかれたという。 雨穴の名を広めたきっかけは、20年にオモコロに公開した「【不動産ミステリー】変な家」だった。違和感のある間取りの謎を追うフィクションのウェブ記事だ。 動画に仕立てて、ユーチューブでも発信した。黒ずくめの全身タイツに、白いお面。変声機を通したような高い声の人物が語りかける。「これは、ある家の間取り図です。あなたにはこの家の異常さがわかりますか?」 ユーチューブでの活動は、通信技術の発達によって、これからは動画にシェアを取られてしまうのでは、という不安によるものだった。オモコロでは、元々文字媒体に依存しない表現をしてきた。ならば、ウェブメディアと並行して、動画を補助輪のように使えば、ウェブライターとしても活路を見いだせるのではと考えた。 狙いは的中した。ウェブ記事や動画が話題を呼び、書籍化の話が来た。小説は特殊な能力を持った人が書くもので、自分には書けない。そう思っていたが、出版社の編集者から「雨穴さんは書けますよ」と鼓舞された。半信半疑だったが、書き進め、「変な家」(飛鳥新社)として書籍化した。 ウェブ記事のスタイルで、作中には度々間取り図が挟み込まれる。フィクションをドキュメンタリーのように見せて、没入感を高める「モキュメンタリー」作品となった。飛び道具を使わない文芸小説 動画と文字媒体、それぞれの枠組みは溶け合いながら、「雨穴人気」を高めていった。大成功を収めたように見えたが、雨穴さんの胸中には別の思いがあった。 「『変な家』の完成度に対し…この記事は有料記事です。残り1125文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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この記事を書いた人堀越理菜文化部|文芸、出版担当専門・関心分野文芸、出版、ジェンダー関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






