インタビュー三浦透子が劇場に感じた希望 一人芝居「プライマ・フェイシィ」主演増田愛子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

[PR]

気鋭の弁護士として成功への階段を上っていた女性がある日、性暴力の被害に遭ったら――。イギリスを舞台に、法律と社会の矛盾に直面しつつも闘う姿を描く、一人芝居「プライマ・フェイシィ―私の声を聞いて―」。その日本初演に三浦透子が挑む。「真摯(しんし)に、誠実に取り組んで、作品を届けなくちゃいけないと思っています」と話す。 オーストラリア出身で、弁護士として勤務経験がある劇作家スージー・ミラーが作者で、2019年に初演。22年、ドラマ「キリング・イヴ」で知られる俳優ジョディ・カマーによりイギリスで上演され、翌年のローレンス・オリビエ賞で最優秀新作戯曲賞、最優秀女優賞を受賞した。 日本でも22年に舞台映像が映画館で上映され、話題を呼んだ。 「作品が生まれたこと自体にすごく意味を感じていらっしゃる方、もっと色々な人に見てほしいという方の声を大きく感じていました」 熱い反応の記憶に背中を押されるように、俳優にとって「ハードルの高い」一人芝居への出演を決めた。 これまで、「相手のセリフで自分の心が動いたり、私が相手の心を動かしたりする、そのコミュニケーション」に演技することの面白さを感じてきた。「その自分が、一人芝居にどんな面白さを見つけられるのか。楽しみでもあり、不安でもありました」 インタビュー時は、稽古が始まって10日ほど。「自分の声によって、次のセリフを言う自分の感情が動いていく瞬間が、ポツポツと発見できてきているかなという感じがします」「我々の振る舞い」にも焦点 主人公のテッサは非名門校の出身ながら、ロースクールを優秀な成績で卒業。「自分のしてきた努力が理解できているからこそ、ちょっとした傲慢(ごうまん)な言葉を人に向けてしまう不器用さ」を持つ人物として登場する。事件が起きる前には、性暴力事件の被告の弁護人として法廷に立ち、原告の女性の行動に疑問を投げかけるような反対尋問をする場面もある。 「加害者とされる人の弁護をしてきた女性を通して描いていることが、ものすごく興味深いと思いました」 自身は、性暴力事件のニュースに接した世間の反応に「『なぜああいう風に動かなかったんだ』とか、『女性側に誤解を与える振る舞いがなかったのか』とか。そういう風にジャッジするようなところがある」と感じてきた。 加害者側の弁護人と、被害者。正反対の状況に立つテッサを描くことで、「『外側』にいた人たち、我々の振る舞いのようなものにも焦点が当たるような構造になっている」と言う。 英国の司法制度では自分が圧倒的に不利だと知っているはずのテッサが、法廷で争う決意をするのはなぜか。 「彼女が人生を捧げてきた法…この記事は有料記事です。残り1120文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません