2026年6月22日 15時15分(2026年6月22日 21時37分更新)野田一郎印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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北海道旭川市で2024年4月、17歳の女子高校生が橋から落ちて水死した事件で、殺人、不同意わいせつ致死、監禁の罪に問われた内田梨瑚(りこ)被告(23)に対する判決公判が22日、旭川地裁であった。田中結花裁判長は「人格や尊厳を踏みにじる犯行は非常に残虐で卑劣。被害者の死亡に直接つながる行為を決定して指示し、役割は共犯者より大きい」として、求刑通り懲役27年を言い渡した。「死ねや」追い詰めたことは殺人にあたるか 高校生殺害、被告に判決 判決によると、被告は共犯の女=懲役23年が確定=らと共謀し、被告が写った画像を無断でSNSに投稿した高校生を呼び出して車で監禁。24年4月19日未明、旭川市内の橋のそばで衣服を脱がせ、謝罪する様子を動画で撮影。さらに暴行を加え、橋の欄干に座らせ、殺意をもって「落ちろ」「死ねや」などと言って高校生を川に落下させ、死亡させた。 公判では、高校生が転落した状況を巡り、被告と共犯の女の主張が真っ向から対立。共犯の女は、欄干の外側に立たせた高校生の背中を被告が押したと証言した。これに対し被告は、背中を押したことは否定。高校生は落下しかけたが自力で欄干の外側に戻り、被告がその場に携帯電話と現金を置いて立ち去る途中、背後から悲鳴や「ダン」という音が聞こえた、と述べた。 判決は2人の主張内容を検討。共犯の女の証言は、わいせつ行為や暴行、脅迫を経て、欄干の外側に立たせて転落するまでの経緯について具体的で、信用性が認められると指摘。ただ、被告が高校生を押したとする点は裏付ける証拠がなく、あいまいな点も多く、認定しないとした。 一方、高校生が自力で橋に戻ってきたという被告の供述は明らかに不合理で、携帯電話と現金を置いて立ち去ったことも不自然で信用することができないと断じた。 その上で、高校生は被告らの執拗(しつよう)な暴行、脅迫などにより心身共に追い詰められ、相当衰弱していたと指摘。幅約10センチの欄干の外側に立たせて、「死ね」「落ちろ」と繰り返し怒鳴ることで、被害者がバランスを崩して落下したり、自ら落下したりして死亡する危険性が高かったので、高校生が橋から誤って落下したか、自ら落下したかのいずれであっても、「殺人の実行行為」にあたると判断した。 判決は、不同意わいせつ致死罪について、殺人の実行行為はわいせつ行為の継続中に、高校生を辱めるという同一の目的で行われ、わいせつ行為に含まれる危険が現実化したといえ、死亡との因果関係が認められるとした。 被告は事件直後から共犯者に黙秘を命じるなど隠蔽(いんぺい)を図り、公判でも不合理な供述で事実関係を否定しており、自責の念に基づいた真摯(しんし)な反省をくみ取ることはできないとして、有期懲役を選択した場合の最長となる刑を科するほかないと結論づけた。 公判は午後3時に開廷し、裁判長が判決の主文を言い渡した後、法廷内に男が乱入するトラブルがあった。男は何かを叫びながら証言台の方に近づいていき、職員に取り押さえられた。裁判長は休廷を宣言し、午後4時前に判決理由の説明を再開した。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人野田一郎旭川支局長専門・関心分野人権、人口減、文化関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







