ストーリー型を読む人は多様な記事に触れる? 朝日・東大共同研究2026年6月19日 6時00分小宮山亮磨印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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SNSやAIの発達で人々が接する情報が無意識のうちに偏りがちな現状を踏まえ、東京大学の鳥海不二夫教授(計算社会科学)らと朝日新聞は、多様な情報摂取につながる行動を分析する共同研究に取り組んでいる。 朝日新聞デジタル版の閲読記録をもとに、2025年度に行った分析では、身のまわりのありふれた出来事などを描いた「ストーリー型記事」をよく読む人は、まったく読まない人と比べて、比較的多様なジャンルの記事に触れている可能性が浮かび上がった。26年6月の人工知能学会で結果を発表した。 東京大と朝日新聞は、公益目的で共同研究に取り組むこととし、読者の個人情報を匿名化したデジタル版の閲読記録(2024年4月から1年分)を分析に使用した。 研究を担当したのは鳥海さんと大学院生の浜口隼さん。社会で大きな注目を集める出来事ではなく、個人が体験したことや感じたことを記者が取材して書く「ストーリー型記事」の役割に注目し、何げない日常で起こる出来事を物語調でつづる連載「いつも、どこかで」や「窓」、病気やけがに直面した患者の治療への向き合いや心の動きを医療情報とともに伝える連載「患者を生きる」を「ストーリー型」とし、このタイプの記事を年間12本以上読んだ人と、まったく読まなかった人とで、記事の読み方にどんな違いがあったか調べた。 ひとりの読者が目を通した複数の記事について、AI(人工知能)を利用して特徴を抽出し分析したところ、ストーリー型記事を読む人では比較的、内容の多様性が高かった。「社会」「経済」「政治」といった記事のジャンルごとの読み方をみても、バラエティーに富んでいた。ストーリー型記事をまったく読まない人とは、明らかな違いがあったという。 鳥海さんは、肉や野菜などをバランス良く食べるのと同じように、偏りなく様々なニュースに触れて「情報的健康」を保つことが大切だと提唱してきた。 今回の研究については、「ストーリー型記事は、エモーショナル(感情的)な『エモい記事』とも呼ばれる。新聞がこうした記事を載せることは意味がないと批判する人もいるが、読者に多様な記事を読ませるような効果があるのかもしれない。こういう記事をある程度許容してもいいのではないか」と話す。 共同研究は26年度も継続しており、鳥海さんは「信頼できる情報を提供し、情報空間を健全化する役割が新聞にはある。そうした期待に応えてもらうために新聞がどう変わっていくべきか、データ分析を通じて考えていきたい」と話している。飽食と偏食のSNS、政治に陰謀論呼び込む 「情報的健康」で防止を【コメントプラス】鳥海不二夫さんのコメントまとめ読みはこちら有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人小宮山亮磨デジタル企画報道部次長・専任記者専門・関心分野データ、統計、自然科学、社会科学関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする








