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【社説PLUS】社説を読む、社説がわかる連載「社説PLUS」毎日のテーマに何を選び、どう主張し、誰にあてて訴えるのか。論説委員室では平日は毎日、およそ30人で議論し、総意として社説を仕上げています。記事の後半で、この社説ができるまでの議論の過程などをお届けします。 プロ野球巨人の阿部慎之助監督が辞任会見を開いた3日後、朝日新聞は社説「家族からの暴力、相談者を責めない社会に」を配信しました。多くの読者の方から、ご意見やご指摘をいただきました。 自分が娘や家族の立場だったら。子どもの視点を忘れていないか。主張が独りよがりになっていないか――。論説委員室では、自身の体験や取材で得た感覚をもとに、また様々な視点や立場に思いをはせ、社説検討会議で議論を重ねて、主張を絞り込む作業を繰り返しました。 数秒で論旨をまとめるAIと比べたら、「タイパ」「コスパ」は確かに悪い。けれど、多くの方が自身と重ね合わせて考えたニュースに、論説委員も悩みました。 「相談をためらってはいけない。このメッセージを読者に届けることが必要と思う」 前監督は不起訴処分(起訴猶予)となり、再び注目を集めることはないかもしれません。ただ、社説の出発点となったこの主張は一過性に終わらせてはいけない、と感じています。【5月29日(金)社説】阿部監督の辞任 家族からの暴力、相談者を責めない社会にこの社説ができるまで 論説副主幹・伊藤裕香子 今回の社説を担当した論説委員は、検討会議で二つの視点を提示しました。 一つは、これまで児童相談所や警察が初動をためらったことで、救えなかった子どもの命がいくつもあったこと。 二つめは、身に危険が迫ったときに相談できる相手が、人ではなく生成AIであった事実を冷静に受け止めるべきではないか、ということ。 監督が娘への暴行容疑で現行犯逮捕されたニュースは5月25日夜に流れ、翌日午前に辞任会見という慌ただしい展開です。会見で18歳の娘の手紙が読み上げられました。生成AIに相談したことへの批判や指摘は、SNS上などで広がり始めていました。 「私も毎日AIを便利に使っている。うまく説明できないのですが、それぞれの人生が大きく変わり、世間にさらされてしまう恐ろしさを感じました」(60代女性の読者)という意見に、うなずく方は多いのではないでしょうか。 若い世代は友人と話すように生成AIを愛称で呼び、日常に共にある存在です。 検討会議では「今まで泣き寝…この記事は有料記事です。残り839文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






