2026年5月25日 17時30分上保晃平印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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生成AI(人工知能)で自身の声を模倣した動画が無断で公開されているとして、声優の津田健次郎さんが動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社に対し、動画の削除を求める訴訟を東京地裁に起こした。違法な動画投稿により、声優である自らの「声の権利」が侵害されていると訴えている。【深掘り】自分の声をAIで製品化 声優の梶裕貴さんが伝えたい「声の権利」 日本では法律上、声は著作権の対象にならず、権利が明記されていない。手軽に音声や動画をつくれる生成AIが普及するなか、地裁での審理が注目される。 津田さんは、アニメ「呪術廻戦」の七海建人役などを演じる人気声優。低く渋みのある声に特徴があるとされる。フォロワー21万人、投稿者はわからず 訴状によると、問題の動画アカウントは2024年7月以降、津田さんの声を模したナレーションで都市伝説や心霊現象を語る内容で、少なくとも188件投稿した。 アカウントのフォロワーは、25年11月時点で約21万人。動画の再生数に応じて投稿者は月50万~75万円の収益を上げていた、と津田さん側は主張している。 25年8月、東京地裁がティックトック側に投稿者の情報の開示を命じたが、開示された情報が古く、投稿者の特定に至らなかったという。 津田さんは11月に提訴。一連の動画は津田さんがナレーションをしているかのように混同させるもので、有名ブランドなどの無断利用や便乗を禁じる不正競争防止法に違反する、としている。 また、著名人が自らの肖像などについて商業的な価値を独占できる「パブリシティー権」を侵害されたとも訴えている。【キーワード】パブリシティー権とは 一方、ティックトック側は答弁書で、問題の音声が「津田さんと『同一の声』かどうかは客観的に明らかではない」などと反論。請求を退けるよう求めている。訴訟では現在、双方の主張などを整理する非公開の手続きが続いている。 生成AIを使った肖像や声の無断利用が深刻な問題になっているとして、法務省は4月から有識者による検討会で議論を始めた。どのような場合に民事上の責任を問えるかを整理し、夏にも結果を公表する方針だ。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人上保晃平東京社会部|裁判担当専門・関心分野社会保障、障老病異、社会思想関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする