京都・南丹で「ダム貯蔵酒」を蔵出し 味はまろやか 環境に優しく2026年5月25日 12時00分日比野容子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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京都府南丹市の日吉ダムで貯蔵した純米吟醸酒、その名も「日吉晴」が蔵出しを迎えた。地域の活性化につなげようと、地元ゆかりの酒造会社と南丹市、ダム管理者の3者が協力して実現した。 日吉ダムは桂川に建設された多目的ダム。淀川水系では最大の貯水量を誇り、京阪神に水を供給するほか、洪水調節機能をあわせもつ。約200戸の集団移転を経て、構想発表から40年近くたった1998年に完成した。 こうした歴史を踏まえ、「地域に開かれたダム」として空きスペースの有効活用を模索していた独立行政法人・水資源機構と、美山町に酒蔵を構える大石酒造(京都府亀岡市)の間を南丹市が橋渡しした。 ダム堤体内は年間を通じて15度前後の気温に保たれているといい、空調設備が不要で環境にも優しい貯蔵方法だ。昨年7月下旬、「翁鶴(おきなづる)」の一升瓶240本をダムの維持管理用通路に運び入れ、約10カ月間、寝かせた。 今月18日には、日吉ダムの堤体をバックに、関係者が蔵出しを祝った。大石酒造の工場長、大石杉雄さん(61)は「角が取れ、重みを残しつつもまろやかな味わいに仕上がった」と喜んだ。これから最盛期を迎える美山特産のアユの塩焼きに合いそうだという。おいもさんも甘くなった! ダムを活用した取り組みは、これで終わりではない。第2弾として、サツマイモを熟成させるプロジェクトも始まっている。南丹市商工観光課によると、美山町の農園で昨秋収穫したサツマイモを試しにダム堤体内で寝かせたところ、糖度が大幅に増した。新たな特産品を作りたいと、今年から本格的に取り組むことになったという。 水資源機構桂川・猪名川ダム総合管理所の岩本浩所長は「ダムが地域活性化の役に立てばうれしい」。南丹市の西村好高市長は「ダムとコラボしてできた日本酒は全国的にもまだまだ珍しい。ふるさと納税の返礼品に加え、南丹の魅力を発信したい」と話す。 「日吉晴」は大石酒造のほか、ダム最寄りの道の駅「スプリングスひよし」で買える。720ミリリットル入り3500円。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人日比野容子京都総局|経済(京都・滋賀)専門・関心分野オーバーツーリズム、鉄道・交通政策、歴史文化、医療・介護、クラシック音楽、スキー、料理、欧州など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする