インタビュー守真弓印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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本人の顔や名前はあまり知られていないが、その声は世界中に流れている――。韓国に、そんなシンガー・ソングライターがいる。2022年に発表したバラード「forest(森)」が大ヒットしたチェ・ユリさん(27)。「海街チャチャチャ」や「涙の女王」、「誰だって無価値な自分と闘っている」(日本ではNetflixで配信中)など数多くの韓国ドラマのOST(挿入歌)も手がけてきた。 さらに、動画共有サイト「ユーチューブ」や「TikTok」では、世界中の人たちがチェ・ユリさんの音楽を使って作った動画を投稿している。 5月10日時点で、音楽配信サービス「ユーチューブ・ミュージック」での月間視聴者数は3億1300万人。BTS(3億300万人)を超えていた。一体、どんな人なのか。この日、来日中だった本人に取材した。日本進出は、「ソン・シギョン先輩」に勧められて ――もともと作曲家志望で、歌手になろうとは思っていなかったそうですね。 「振り返ると、中学生の頃から自然と曲を作っていました。当時は、『作曲している』とは意識していなかったのですが。母が勧めてくれて大学では作曲を学びました。そして、自分の曲をまず自分で歌っているうちに、歌うことがどんどん好きになって、自然と歌手になりました。だからボーカルトレーニングなども受けていなくて、独学です」 ――デビュー後まもなく「森」が大ヒット。人気アイドルグループSEVENTEENのドギョムさんらが「好きな歌」として紹介するなど、「歌手に愛される歌手」と言われるようにもなりました。 「ありがたいことに、K―POPアイドルの方々がたくさん私の曲を推薦してくださったこともあって、大ヒットしました。ただ、自分としては、『森』も他の曲も、込めた努力は同じなんです。ヒットする曲は運がよかっただけで、ヒットしなかったからといっていい曲ではないとは思いません。それよりも自分が言いたいことを正直に歌に込められたか、音楽的に学んできたことが表れているか。そういうことをより大切に考えるようになりました」 ――「私はあの森になるよ」という言葉から始まる「森」は、歌詞がとても文学的です。韓国では、この曲に「慰められた」という人が多いそうですね。 「その理由も自分ではよくわからなくて。もし理由がわかってしまったら、打算的な音楽ばかり作ってしまっていたと思うので、わからないことが幸運だと思っています。この曲を作ったのは、自分の心が一番健康ではなかった時期でした。他者と自分を比べてしまうときの劣等感についての思いを込めたんです。誰もがつらい時があると思いますが、そこに触れることができるのが、芸術の力だと思っています。その機能の一つとして私の曲が役立ったのなら、うれしいです」 ――「韓国ドラマ風」に作られたショート動画などに使われたこともあって、取材日(5月10日)の時点で、ユーチューブ・ミュージックの月間視聴者は3億人を超えています。近年、韓国のバラードの人気はK―POPに押されていましたが、需要はあるのだと証明しているようです。 「(視聴者数については)私…この記事は有料記事です。残り1359文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人守真弓文化部専門・関心分野東アジアのエンタメ文化関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする








