2026年5月20日 12時06分室矢英樹印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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兵庫県の相生市立中学校2年(当時)の男子生徒が2023年3月に自死したのは、同級生らから繰り返し受けたいじめに原因があるとして、生徒の両親が、同級生3人側に慰謝料など総額約8870万円の損害賠償を求めた訴訟の審理が20日、神戸地裁姫路支部で始まった。 この日の初弁論で、生徒の父親は「単なる子ども同士のトラブルではない。深刻ないじめが死に追いやった重大な人権侵害」と訴え、「加害行為の重大性と責任が正しく判定されることが、私たちの最低限の救い」と述べた。 両親の代理人弁護士によると、同級生側は、1人が請求原因となったいじめ行為への認否を明らかにせず、他の2人は全面的に争う姿勢を示したという。両親側「共同不法行為に問える」 訴状によると、生徒は2年生に進級した22年4月以降、同級生3人を中心とした悪質ないじめ行為をしつように受けた。 「死ね」「きもい」「うざい」などの暴言や、羽交い締めで首を絞める、教室の窓の外に頭を押し出す、たたく、蹴るといった暴行を受けたほか、校外学習で移動中のバス内で寝ている姿を無断撮影され、「変態」という文字付きでSNSに投稿されたこともあった。 生徒は23年3月10日に自宅で自死を図り、翌11日に死亡した。両親側は、同級生3人の行為は理由なき暴力、名誉毀損(きそん)にあたり、共同不法行為に問えると主張している。第三者委「自死、いじめが主たる原因」 弁護士や医者らでつくる第三者委員会は24年4月、生徒が計36件のいじめを受けたと認定し、「自死に至ったのはいじめが主たる原因」と結論づけた。 また、生徒は亡くなる前月の23年2月に学校が実施したアンケートで、「ひどくぶつかられたり、たたかれたり、けられたりした」「ネット上に悪口を書かれた」といったいじめに関する各質問に「あてはまる」と答えていたが、校内で情報共有がされていなかったことを指摘。学校の対応を「大きなミス」と批判した。 これを受け、市教育委員会は24年度、いじめ問題をめぐる小中学校の対応を検証する委員会を立ち上げた。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人室矢英樹姫路支局専門・関心分野花火、原発・エネルギー、貧困、多死社会印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする