現場から片田貴也印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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ネット通販「アマゾン」の個人事業主の配達員などネットを介して働くプラットフォーム(PF)ワーカーをめぐり、労働法令上保護を受ける「労働者」にあたるかについての議論が注目されています。企業側からの指揮・命令がどれくらいあるかなどがポイントです。実際に配達の現場はどうなっているのか、アマゾンの配達員に同行しました。 海と山に囲まれ、階段や坂も多い神奈川県横須賀市。50代男性が、アマゾンの荷物をびっしりと荷台に積んで軽貨物車を走らせていた。この日は朝9時ごろから夕方3時ごろまでの前半便で、133個の荷物を配達する。 一軒家や低層アパートが立ち並ぶ人通りが少ない住宅街。数十メートルごとに車を止めて配る。2リットルペットボトル9本が入った段ボールを肩にかつぎ、50段ほどの階段を駆け上がる。「心臓破りの階段が多くて、体力が奪われるよね」。体重90キロ、身長176㌢。息を切らせながら車を降りるといつも小走りだ。時間との勝負、忍者のように住民に声をかけられないように配るのが理想だ。 握るハンドルの周りには配達に使うスマートフォンが並ぶ。アマゾンが提供する「ラビット」と呼ばれるアプリがインストールされている。アプリで配達ルートの提示や、階段での踏み外し事故などのアマゾンからの注意連絡、「配送不可時の操作」「トラブル時操作」などの業務手順の教育動画なども視聴できる。 ラビットの地図上には、配達先を示す番号が1から順番に振られたピンが並ぶ。午前中の配達指定のものには、ピンの上に時計のマークがついている。 配送拠点に出勤し、荷物が入った大きな袋についているバーコードを読み込んでいくと、その袋に入っている荷物の情報がスマホに入る。すぐに自動で最適なルートを作り、配達順を示す。「ほかの運送会社のシステムと比べてもラビットは超優秀。アプリさえあれば初心者でもすぐに仕事ができるよ」と男性は笑う。 午前11時を過ぎたころ、ラビットの表示が変わった。配送先ごとの住所の一覧が載った画面をみると、11時59分までの午前の時間指定の荷物に「優先順位」とオレンジ色が表示された。「ラッシュ便」と呼ばれるものだ。消費者がアマゾンで注文する際に指定すると、配達員にも反映される。優先の荷物は16個。「先に配達しろという指示、これを見ると焦る。でもあと1時間じゃ、こりゃ無理だな」 これまでの番号通りの配達経…この記事は有料記事です。残り2115文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






