深掘り力丸祥子 根津弥印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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国の災害対応の「司令塔」となる防災庁が今年中に発足する見通しとなった。防災を担う役所の権限や態勢を強化し、「徹底した事前防災」にかじを切るのが特徴だ。念頭にあるのは、首都直下地震や南海トラフ巨大地震、富士山の噴火といった切迫する大災害への対応だ。【まとめてわかる】防災庁とは?何が変わる? 「事前」重視、雑魚寝撲滅… これまで国の防災施策を担ってきたのは、内閣府の一部門である防災担当だった。ただ、職員や予算の規模が小さく、他省庁からの出向者がほとんどで、知識や経験が組織に蓄積されない課題もあった。 2024年の能登半島地震では、半島という地理的特徴や、高齢化する地方が被災したときの課題が浮き彫りになった。防災庁の設置を肝いり施策として掲げていた石破茂首相(当時)の就任も相まって、24年11月には設置準備室を設けて有識者会議を開くなど動きが加速した。高市早苗首相も方向性は引き継ぎ、今国会で設置に向けた法案が議論された。中傷動画問題や他の法案などで国会は一時空転したが、防災庁設置法案に関しては与野党に大きな意見対立はなく、13日に成立の見通しとなった。 防災庁のトップは首相で、その下に防災相が就く。職員は352人で、現在の内閣府防災担当の1.6倍、東日本大震災当時の約6倍。行政の縦割りを打ち破り、司令塔の役割を果たすための権限「勧告権」も持つ。東京・霞が関に置かれる本庁のほか、今後、地方拠点の「防災局」も設ける予定だ。障害者の死亡率2倍の調査も 格差ない備えを 防災庁が年内に発足する見通しとなり、大災害を経験した当事者団体や、今後の災害に備える現場の自治体からは、期待と注文の声が上がる。 「防災や減災に地域格差が生じないよう、防災庁にはリーダーシップを発揮してほしい。地方では人口減が進み、自治体の職員も減っていく。職員数や意欲に左右されないよう、国が旗を振る重要性がますます高まる」 心身のさまざまな障害がある人が参加する日本障害フォーラム(JDF)の阿部一彦代表(74)は言う。 仙台市で暮らす阿部さんは2011年の東日本大震災を振り返り、「当事者である私たちも津波への備えが十分ではなかった」という。障害者の死亡率は健常者と比べて2倍だったという調査もある。 その後、東北の被災3県や南海トラフ巨大地震の被災想定地を中心に、津波避難タワーなどの整備が進んだ。障害者だけでなく高齢者らでも、逃げ遅れる人を減らす有効な策と感じている。 一方、変わっていない点もある。 例えば、避難所に行けなかっ…この記事は有料記事です。残り925文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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