空海、徐福、青洲、吉宗 和の薬草とつながり深い和歌山に薬草園整備2026年7月9日 7時00分小西孝司印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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主に日本の薬草・薬木や有用植物などを集めた薬草園を、和歌山県橋本市隅田(すだ)町中島の田中寛人さん(43)が開いた。育てている植物の数は170種類。「和の薬草」とゆかりが深い和歌山で、体験プログラムを通じて紹介していきたいという。 家の敷地や畑100平方メートルほどに、背丈や葉の形、色も様々な植物が植えられ、名前を記したプレートが立つ。 弘法大師空海が倒れていた旅人を救ったとされるシソ科のヒキオコシは、葉の強い苦みが特徴。伝統胃腸薬「陀羅尼助(だらにすけ)」の材料の一つのアオキ、秦の始皇帝から不老不死の薬を探すよう命じられた「徐福」が求めたとされるテンダイウヤクもある。 今の紀の川市が生んだ「医聖」といわれる華岡青洲は薬草を活用し、将軍徳川吉宗は中国の漢方薬の代用に和の薬草を探させた。「和歌山は薬草のストーリーがいろいろとある」と田中さん。 地域資源や伝統文化の発掘・発信に取り組む「いなか伝承社」を2013年に設立し、代表になった。高野町の地域おこし協力隊として薬草のトウキ(当帰)の普及に携わった経験もあり、近畿大薬学部の薬用植物園の技術者のアドバイスを得ながら、近隣の山々で植物を採集した。一部は種などを購入し、今年5月に薬草園を完成させた。家の中には薬草などの専門書も140冊以上備える。 副代表の上野春香さん(29)と薬草や薬木の世話を続ける。除草剤は使わず、雑草取りや水やりを欠かさない。日光を嫌うものは黒いシーツで上を覆い、天敵のナメクジは駆除する。 県内の薬草園は岩出市の県植物公園緑花センターに小規模のものがある程度。「病気の予防や自己管理を行い、自分の体は自分で守るセルフメディケーションへの関心が高まっている。和の薬草を学べる施設として取り組みたい」 薬草園では複数の体験プログラム(要事前予約)を受け付けている。田中さんによる薬草園のガイドのほか、乾燥した植物を使ったお茶やお酒の飲み比べ、戦国時代の非常食「兵糧丸」作りなどがある。 メーカーや店とのコラボによる料理やスイーツ、商品などの開発も模索中で、「和歌山の産業がおもしろくなれば」と話す。薬草園の植物は今後、200種類まで増やす予定だ。 薬草園は体験プログラムや不定期イベントの時のみ公開。体験プログラムはいなか伝承社のホームページで紹介している。問い合わせは同社(inakadss@gmail.com)。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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