震度6強の被害、想定とギャップ?最大震度の青森の町を記者が歩くと2026年6月25日 19時30分三井新 小田邦彦 関根慎一印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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岩手県沖を震源とする25日の地震で、最も強い震度だったのは6強の青森県階上(はしかみ)町。度々強い揺れに見舞われる青森県東南部の町に記者が入ると、震度6強で起こりうるとされる被害の目安とはギャップを感じる光景が広がっていた。通常通りに営業 震度計が設置されている階上町役場前。地震から約7時間半後の午後3時ごろ、交差点近くのガソリンスタンドは通常通りに営業し、信号機も問題なく作動していた。店員によると、震度5強だった4月の時より揺れは大きく、店内の物が散乱したが、給油施設への被害はなく、営業を続けたという。 気象庁は震度を0~7の10段階に分類。2番目に強い6強の状況として、大きな地割れや山体崩壊が発生することがあるなどと被害の「目安」を示す=表1。 ただ階上町ではそうした被害はこれまでに確認されていない。町総務課によると軽傷2人のほか、把握している建物被害は役場庁舎の基礎にヒビが入ったなど。水道や電気、ガスは止まらなかった。ギャップはなぜ生まれる? こうしたギャップはなぜ生じるのか。気象庁は目安のもととなる「震度階級関連解説表」で、「発生する被害の中で、比較的多く見られるもの」とした上で、「これより大きな被害が発生したり、小さな被害にとどまる場合もある」とする。 弘前大学の片岡俊一名誉教授(地震工学)は、「震度を算出する現在の計算方法は、気象庁の目安と実際の被害との間に乖離(かいり)を生じさせるケースがある」と指摘する。特に震度が強い場合にそうした状況が生まれやすいという。算定方法や目安などについて「見直しがあっても良い」と話す。震度が強く出る階上町 階上町は震度が比較的強く出ることで知られる=表2。片岡名誉教授は「周りと比べて震度が大きく出る傾向にあるのは事実」と認める。青森地方気象台は理由について、「周辺地域に比べて地盤が軟弱だから」とする。 町施設「ハートフルプラザ・はしかみ」の大ホールでは、天井の一部が落下するなどの被害が出た。施設の指定管理者「階上町社会福祉協議会」事務局次長の森一晃さん(55)は「最近地震が多すぎる。またか、とも思うが、揺れ自体はいつも怖い」。職員の阿部奨さん(48)は相次ぐ地震に「慣れてはいけないが、慣れてきてしまっている。いつまた大きな地震が来るか分からないので、今度は物が落ちてこないように備えたい」と話した。震度とゆれの状況(震度6強)=表1・はわないと動くことができない。飛ばされることもある・固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる・耐震性の低い木造建物は傾くものや、倒れるものが多くなる・大きな地割れや大規模な地すべり、山体崩壊が発生することもある※気象庁ホームページから最近の地震と青森県階上町の震度=表2発生 震源 階上町 最大震度観測地2021年10月 岩手沖 5強 階上町22年3月 岩手沖 3 岩手県野田村(5強)25年12月 青森東方沖 6弱 青森県八戸市(6強)26年4月 三陸沖 5強 階上町26年6月 岩手沖 6強 階上町※震度5強以上※青森、岩手県沖を震源とする地震有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません